|
|
 |
タブレットとは異なる簡易手書きデバイス「PC Notes Taker」
|
 |
 |

|
ベースユニット本体と専用ペン。フロッピー(左)と比較するとそのコンパクトさが分かる。ベースユニットには脱着可能なメモ固定台座が付属する
|
パソコン上でちょっとしたフリーハンドの図形やイラストを描きたい時、マウスでは描きづらいし、紙に書いたものをわざわざスキャナで取り込むのも大げさに感じてしまうことがある。タブレットがあればよいのだが、わざわざ購入するほどでない場合もあるし、そもそもタブレット特有の「手元と画面を見比べながら描く」という行為に馴染めない方も多かろう。
そんな方にぴったりのデバイスが、今回紹介する「PC Notes Taker」だ。本製品はその名称の通り、ラフ描きの内容を手軽にPCに取り込むことを目的とした、スキャナでもなければタブレットでもない不思議な入力装置である。
使い方は、ベースユニットと呼ばれるセンサーがついたクリップに、A4の普通紙を挟み、専用ペンで描きたいものを紙に描くだけ。これによってクリップに仕込まれたセンサーが専用ペンの動きを読み取り、画面にその軌跡を再現してくれるのだ。専用ペンといっても芯そのものは通常のボールペンなので、タブレットのような違和感もなく、手に馴染みやすいのが特徴である。ちなみにクリップ、つまりベースユニット部はUSB経由でパソコンと接続する。
「PC Notes Taker」で採用されている読み取り方式は、イスラエルのベンチャー企業が開発した技術だそうで、A4(297×210mm)とほぼ同等サイズのフィールドに書かれた線をビットマップ画像として認識する。取り込んだ画像はそのままメールに添付して送信したり、LAN内のパソコンに転送することができる。さらにOLEオブジェクト、つまりWordやExcelへの貼り付けに適した形式での保存が可能なほか、JPEG形式で出力する機能もあるので、本製品で起こした下書きをフォトレタッチソフトなどに取り込むのも容易である。
ペンの軌跡に対する追従性はかなり高く、安いタブレットでは点線になってしまうような素早い動きでもきちんと認識する。また、アプリケーションを常駐させておけば、ペンで線を描き始めた瞬間に画面がアクティブになって描画が始まるので、まさに「メモ描き」の手軽さで扱えるのも嬉しい。
描いたものに着色をしたりエフェクトするような機能はなく、アンチエイリアスもONまたはOFFの2通りしか選択できないが、「手書きのメモをどれだけ手軽にデジタル化するか」を主眼に置いたデバイスであることを考えると、方向性としては正解だと思う。ちょっとしたフリーハンドの説明書きをメールに添付して先方に送りたいシチュエーション、例えばお仕事でイラストや写真を外注に出されるような方で、外注先とのやりとりはメールでするけれども、ラフは手書きしてFAX送信しているという場合に、本デバイスを使えば一括してメールで送信することが可能になる。価格も手頃であり、アイデア次第でさまざまな場面で活躍してくれそうな逸品である。
|
|
ベースユニット部に普通紙を挟み、専用ペンで描画したところ。USBを経由してPCの画面上に描画内容がそのまま映し出される。このあとJPEGなどに変換して保存すれば良い
|
取り込み用に普通紙に書いたイラスト(上)と、本製品経由でプリンタで印刷したもの(下)の比較。取り込み精度の高さが分かる
|
品名 |
発売元 |
購入価格 |
購入場所 |
PC Notes Taker |
ユニバーサルシステムズ |
17,800円 |
PDA工房 |
■ URL
製品情報
http://www.u-systems.co.jp/pda/exec.exe?html=product.htm&key=120PET10000101&BackUrl=Top_Page.shtml
■ 関連記事
・ 紙に描いたイラストなどを取り込める電子ペンの日本語版
(kizuki)
2003/09/29 11:03
|
|
|
|
|