ケータイWatch　本日の一品

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液晶シャッター採用の「アナデジ腕時計」を衝動買い

一見して、ごく普通のシックでシンプルなアナログ・ウォッチだ

　「液晶シャッター」をご存じだろうか？
　液晶シャッターは、例えば、先頃オープンした青山の裏通りにあるプラダブティックの試着室ドアのガラス面全体に液晶シャッターを採用されている。試着を行なう女性は、試着室に入った後、床に用意されたフットスイッチを踏むことで、ドアのガラス全体が一瞬にして「すりガラス状態」になり、外界から内部が見えなくなるというわけだ。

　しかし、液晶シャッターはテクノロジー的にはまったく新しいものではなく、すでに街中のパチンコ屋さんの多くが採用している。設備業者がプラダ社にプレゼンテーションする際に「既に国内でも多くのパチンコ屋さんで実績があり……」とは説明しなかったと思うが、はからずも、プラダ社がフィッティングルームのテクノロジーでパチンコ屋さんの後を追いかけたことだけは事実のようだ。

　液晶シャッターを搭載したアナデジ腕時計が久しぶりに筆者の大好きなシチズン時計から発売された。

　パチンコ屋さんやプラダブティックの試着室より、はるかにセンスのある液晶シャッターの露出を実現したのが、シチズンの「ワールドタイム・クロノグラフ腕時計」だ。普段はごく普通のシックなアナログ腕時計の表情をしているが、ボタンを押すだけで、背景となっているミラー仕上げに見える黒い文字盤の一部にデジタル表示の窓が瞬時に2カ所現われる。パチンコ屋さんの液晶シャッターやプラダ・ブティックの試着室に驚かなかった友人の多くも、この液晶シャッター腕時計を見て全員が驚いてくれた。

　ファンクション・ボタンを押すごとに、ワールドタイムやアラーム設定時刻の表示など、従来のアナログ時計では面倒だった設定プロセスをデジタル表示として、アナログ表示と並行して文字板上に表示することで、操作性を向上させている。そして、全ての設定や調整を終了すると、また元通りのシンプルな黒文字盤の三針アナログ腕時計となる。やはり、テクノロジーはその存在を表舞台で誇示するものではなく、奥に潜んでユーザーの使い心地を少しだけ快適に変えるものだろう。まだまだファッション業界はテクノロジーに対するアプローチが甘いとしか言えないようだ。


眼をどんなに近づけて見ても文字盤はトリックなどない自然な雰囲気	ファンクションボタン一発で、液晶シャッターが開き同時に2つの窓が現われる

■ ＵＲＬ
　シチズン腕時計製品情報
　 http://watch.citizen.co.jp/

（ゼロ・ハリ）
2003/08/29 11:19

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