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手書きの文字を印刷するには? 「手書きフォントを作ろう!」

納得できるまで何度も方眼紙に文字を書く。これをスキャナで取り込むのが第一段階
 先日、某大手パソコンディーラー主催のパソコンスクールに参加した。終了後、数日経って、スクールから受講御礼の書面を頂いた。こういうことは特に珍しくはないのだが、このスクールからの礼状は印刷されたものではなく、担当講師の「手書き」であった。パソコンの普及を図る立場にあるパソコンスクールの礼状が手書き、というのは一見矛盾しているけれど、貰う側からしてみると、わざわざ手間をかけて書いてくれているんだな~と印象に残る。ちなみにこのときは2回講義を受けたが、2回ともそれぞれの講師から手書きの礼状が来た。企業のサービスとして行なわれていることであれ、それが手書きだと心がこもっているように感じてしまう。不思議なものである。

 パソコンの普及により、手書き文字を見かける機会は間違いなく減少している。とはいえ、決して手書き文字が絶滅したわけではなく、前述のように気持ちを伝えるツールとしての価値はむしろ高まっている。真心を伝える場合はワープロは使わずに直筆で、という考え方は今後も変わることはないだろう。

 さて、今回紹介する「手書きフォントを作ろう!」は、手書き文字をパソコンに取り込み、フォント化する手順を解説した書籍である。スキャナで読み込んだ手書き文字をシェアウェアのソフトでフォントに変換する方法が解説されているほか、作成したフォントの配布方法といった関連知識までを一冊の本にまとめてある。フォントの作成方法を解説した専門書籍は数多く出ているが、この本は手書き文字に特化しているところが特徴的である。

 手書き文字のフォントなんて「作ったところで何に使うの? 意味ないのでは?」と思われる向きもあると思う。まあ、フォント自体の実用性よりも「フォントの仕組みが分かって面白い」とか、「知的好奇心が満たされる」という割合のほうが大きいのは事実だが、時間と手間はかかるけれども、アイデア次第でいろいろ楽しめるのは間違いない。


 現実的な使い道として考えられるのは、前述のような「心のこもったメッセージ」の印字用に用いることだ。たとえば暑中見舞いを作成する際、かっちりしたフォントで記述された挨拶文の下に手書きフォントで「今年もヨロシク! また飲みにいきましょー」と印字しておけば、フレンドリーな直筆メッセージに見えて好感度アップ、というわけである。間違って目上の人間への暑中見舞いにフレンドリーメッセージを印字しないよう、十分に注意したいところである。

 別の使い方を考えてみよう。直筆で手紙を書く場合でも、下書きだけはパソコンのエディタで作成する、という方もおられるだろう。そんな場合でも、手書きフォントを使って推敲後の文章を直接便箋に印字すれば、さも直筆のように見せることができる。もっともよく目を凝らすと、1行目の「あ」と5行目の「あ」と13行目の「あ」の形状がすべて一緒、ということになるので、あまり長い文章には使わないほうが賢明かもしれない。

 それにしても、このような手書き文字フォントがどんどん普及していけば、直筆の遺言状が効果を持たなくなったり、さらには他人が自分のフォントで脅迫状を書くという事件が起こったりするんじゃなかろうか、と余計な心配をしてしまう筆者なのであった。


スキャナで取り込んだ文字を一文字ずつ分解したところ。これを手書きフォントとして登録する TrueTypeフォントエディタ「TTEdit」の主画面。ビットマップの文字をベクトルデータ化して取り込む

平仮名1文字ごとに単漢字を登録し、「よろしく byきずき」 と入力したところ。本来の用途とは違う気がする

品名 著者 購入価格 発売元
手書きフォントを作ろう! Neuve Project著 2,200円 九天社



URL
  Neuve Project
  http://www.neuve.com/


(kizuki)
2003/08/11 11:06

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