今回ご紹介するUSB 2.0外付けHDDには専用の「Rapid Restore for USB HDD」と呼ばれる別製品が標準添付されている。従来のRRPCは、同一HDD内にバックアップデータを取るという機能を提供し、万が一、HDDが壊れた時に備えてCD-Rにバックアップデータを書き出すという追加機能も併せ持っていた。
Rapid Restore for USB HDDは、バックアップデータの外部メディアへの書き出し先として、USB HDDを選択できるのが大きな特徴だ。USB 2.0対応により最大480Mbpsという高速転送を活用して、圧倒的に効率の良い、バックアップ・リストア作業が簡単にできるようになった。ノートPC内蔵のHDDがクラッシュするなどの最悪の事態になっても、新しいHDDに交換し、極めて短時間のうちに復旧できるのはノートPCを活用するビジネスユーザーにはありがたい。
またRapid Restore for USB HDDのバックアップ先は、ノートPC内蔵HDDのみへのバックアップ、内蔵HDDとUSB HDDへの同時バックアップ、USB HDDのみへのバックアップと、必要に応じて選択が可能だ。Rapid Restore for USB HDDは約50%の圧縮率でデータを圧縮するので、20GBの外付けHDDには理論上、約40GB近くのデータを収録可能な計算になる。特殊なケースを除いて、一般的に企業や個人で保持しているアプリケーションソフトウェアと関連データのほとんどはバックアップ・リストア対応可能ではと思える。
他社製品ではカラフルな外観をしたUSB 2.0外付けHDDも多く見られるが「IBM Portable USB2.0 HDD with Rapid Restore」はIBMらしく、質実剛健で、同社のノートPCであるThinkPad同様、シンプルなブラックのカラーリング、直線を基準にしたエッジの効いた工業デザインが特徴だ。ThinkPadユーザーなら揃えておきたい周辺機器の最右翼になるだろう。