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ワイヤレスマウスの正統進化形? 東京ニーズ「progres」
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progres マウス本体とレシーバー。マウスはごく一般的なホイールタイプ
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パソコン本体にレシーバーを装着した図。さらなる小型化を期待したいところ
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ホイールの標準搭載、光学式タイプの実用化により、昨今のマウスは機構的にはほぼ一本化された感がある。マウスメーカーは各社とも他社製品との差別化に懸命であるが、その差別化の方向性は、使い勝手を追求した「正常進化」と、付加価値をプラスした「キワモノ化」の2つに大きく分類できると思う。
前者に関しては、ジェスチャー機能を含めた独自のドライバを添付したり、手触りやサイズの違いによってインターフェイス機器としての快適さを追い求める方向である。後者はメール着信をLEDでお知らせしたり、光学LEDの色が時間の経過とともに変化したり、電卓やテンキーをくっつけてみたりと、マウスの基本機能とは別の部分でアピールを試みたものである。
ワイヤレスタイプのマウスは、前述の分類で言えば正常進化に相当するものである。無線LANの例を持ち出すまでもなく、パソコン分野におけるワイヤレス商品の需要は根強く、ユーザーの期待も大きい。パソコンを操作する上で、ケーブルのない環境というのは一度使ったら元には戻れないほど快適である。多少の機能やコストを犠牲にしてもワイヤレス化を実現したいと考えているユーザーは多いはずである。
しかしマウスのワイヤレス化に関して言えば、現状は「乾電池式か充電池式か」という機構面の研究が主流で、インターフェイス機器としての使い勝手の研究についてはまだまだこれから先といった感がある。特に現行のワイヤレスマウスはいずれも巨大なレシーバーが付属しており、マウスのケーブルをなくすという当初の目的こそ果たしているものの、レシーバーそのものにケーブルが使われているなど、モバイルユースで満足に使える商品はほぼ皆無である。設計面から見直さなくてはならない以上、一発回答となる商品の開発まで時間がかかるのは致し方ないが、モバイルユーザーにとっては少々欲求不満の状態であることは事実である。
今回紹介するワイヤレスマウス「progres」は、モバイルユースでの使い勝手を主眼に置いた正常進化型のマウスである。もともと東京ニーズというメーカーはコード巻取式マウスなどモバイルユースを想定した機器の開発には熱心であり、今回の製品もその流れを汲むものである。
本製品のレシーバ部分は本体長約7センチ。流行のUSBフラッシュメモリとほぼ同じと考えてもらえれば分かりやすいだろう。USBポートに直挿しするタイプなので、膝の上にノートパソコンを乗せて使ったり、そのままノートパソコンを小脇に抱えて隣室に移動したり、といった場合はワイヤレスであるメリットを実感する。さすがにこのレシーバを挿したままノートパソコンをバッグに収納して持ち運ぶという使い方はちょっとオススメできないが、家庭内でノートパソコンを持ち運ぶ機会が多い方には重宝するはずである。
マウス裏面のセンサ穴が後方に配置されているため肝心の操作性がイマイチだったり、マウス本体がかなり大柄で重い点など、使い勝手そのものはまだまだ改良の余地が残る。レシーバがさらに小型化されれば、装着したままカバンに入れて持ち運べるモバイルユーザー待望の製品となるはずである。今後のさらなる「正常進化」を期待したい逸品である。
品名 |
発売元 |
購入価格 |
購入場所 |
モバイルコードレスマウス「progres」 TN-30RFMOS |
東京ニーズ |
4,980円 |
ソフマップ |
(kizuki)
2003/05/13 12:19
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