ケータイ Watch
連載バックナンバー
Bluetoothで音楽を飛ばして楽しむ。ヤマハ「NX-B02」
[2009/06/26]

サンワサプライのWeb限定商品「Miniトラックボールマウス」
[2009/06/25]

コンパクトな光学ディスク専用プリンター「CW-E60」
[2009/06/24]

長すぎるマウスケーブルをがっちり固定「マウスアンカー」
[2009/06/23]

ポートの見分けやすさはピカイチ「表彰台USBハブ」
[2009/06/22]

ずっと使いたいカメラケースはオーダーメイドで
[2009/06/19]

クリック専用デバイス? 指先で使う超小型トラックボール
[2009/06/18]

「光センサースイッチ」で暗いときに電源をオン!
[2009/06/17]

天井と壁面、どちらにも取り付けられるロジテックのLANカメラ
[2009/06/16]

サルでも使える? amadanaのポケットビデオカメラ「SAL」
[2009/06/15]


2009年6月

2009年5月

2009年4月

2009年3月

2009年2月

2009年1月

2008年

2007年

2006年

2005年

2004年

2003年

2002年

2001年

2000年

本日の一品タイトルGIF
米国の格安ロボット掃除機「ルーンバ」でクル・クル・クリーン

自走式ロボット掃除機「ルーンバ」

結構大きな箱で、出張中に買ってもらった友人に、米国から日本までUPSで送ってもらった。送料を含めても、全部で3万円以下

充電が終わり、筆者宅のリビングをこれから掃除しようとしているルーンバ君
 昨年発売された東芝のロボット掃除機「トリロバイト」は筆者の周囲でも大人気だが、定価が27万8,000円というのが大きなネックになっている。これからまだまだ成長の可能性のある「先進家電」の人柱になるには少し高過ぎる、というのが多くの友人の意見でもあり、新しいモノには何でも飛びつく筆者だが、この点に関しては同感で、いずれ、売れ残った三葉虫がヨンキュッパやロクキュッパになるのを楽しみに2003年を迎えた。

 年が明けて、たまたまCESのためにラスベガスに出張に行く友人を見つけ、以前から「シャーパーイメージ」(米国版「王様のアイデア」?)で199ドル95セントで販売しているという「ルーンバ」(Roomba)と呼ばれる、ロボット電気掃除機をサンフランシスコで買って来てもらったのでさっそく皆様にご紹介したい。

 もちろん、トリロバイトの開発者達も「ルーンバ」を研究しているだろうが、ドル換算では2,000ドル以上の製品と、たった200ドルの製品ではその価格差があり過ぎる。本来なら間違いなくトリロバイトに軍配が上がってしかるべきだろう。充電池切れをおこすと自分の判断で充電ステーションまで行き、充電体制に入るという機能だけが価格差の理由とは思えない。

 どちらも自走式の電気掃除機であることに変わりなく、いずれも直径は30数cmの円筒形をしており、両者とも非常によく似た形をしているが、真っ赤なトリロバイトの方が本体の高さが高く13cmくらいある。一方、ルーンバは約9cmとかなり低い。低いベッドの下や家具の下にも潜り込める可能性はより大きい。トリロバイトは販売店の店頭で走行デモを見ただけなので、細かな仕様は筆者もあまり理解していない。ただWeb上のPDF版カタログを見る限り、壁面から2.5cm、コーナーから10cmの範囲は掃除ができないと記載されている。


手前にある2枚の羽が秘密兵器「回転サイド・ブラシ」だ。本体からはみ出して壁面の際の塵も掻き集める。3輪の間にある四角いモノがニッケル水素電池

1人で廊下を掃除しながら、センサーが玄関の段差を見つけて急遽旋回するルーンバ君
 一方、ルーンバは側面に本体からはみ出るワイパーのような「回転サイド・ブラシ」が走行中も高速回転し、壁面直下の塵をかき集める機能を持っている。これはなかなか面白いアイデアだ。トリロバイトのスペックを見た時に筆者が考えた解決策と同じだ。ルーンバは、標準で12時間の充電で約60~90分の掃除走行ができるようだ(高速充電のオプションもある)。操作はいたって簡単で、部屋の中央にルーンバを置き、メイン電源をオンにし、部屋のサイズを考えて、S・M・Lのいずれかのボタンを押すだけだ。

 あとは、ルーンバがあらかじめプログラミングされた通りに行動する。最初は渦巻き状にだんだんカバーエリアを広げながら回転し、壁にぶつかるとショックセンサーの働きで、しばらくは壁面に沿って、例の「回転サイド・ブラシ」を活用して壁面際を掃除する。しばらくすると、突然思い立ったように部屋を直線的に横切り、全く今までとは異なる場所に来て、また回転運動から繰り返すという具合だ。このパターンを繰り返して約12畳くらいの部屋なら30~40分で掃除をし終わる。マニュアルによれば、1回の充電で、20平米クラスの部屋なら3室くらいは可能なようだ。S・M・Lとセレクションは可能だが、平均的な日本の部屋ならSタイプで十分だ。

 筆者が購入したルーンバのセットには、ルーンバ本体と、ACアダプタ、専用ニッケル水素充電池、予備フィルターが2枚、それにルーンバの行動範囲を制限する「バーチャルウォール」という小さなユニットが標準で付いている。東芝のトリロバイトは部屋間の段差や階段からの落下を未然に防ぐために、トリロバイトが危険地域に進入しないように事前にマグネットテープを床に貼る必要があるが、安いルーンバは本体底面のセンサーで段差を事前に関知し、テーピングの必要はない。また、床続きでペットが居たり、赤ちゃんが寝ている部屋にルーンバを進入させないために、赤外線を任意の距離まで発して、仮想の壁を造り、その壁がルーンバをシャットアウトし、床続きでも進入を防ぐことができる。


どこにでも簡単に設置できるバーチャルウォールで、ダイニング側からリビングに入れないでいるルーンバ君(赤外線は実際には見えません)
 「バーチャルウォール」は、赤外線の飛距離を3段階に設定することで、完全に融合しているリビングとダイニングを切り分けたり、床続きではあるが、ドアで区切られた小部屋を保護したり、状況に応じたフレキシブルな使い方ができる優れものだ(オプションで追加購入も可能)。

 トリロバイトの「自己判断+ステーションに帰還+充電体制への変更」は、大昔に、米国のヒースキットの販売していたパーソナルロボット「ヒーロー」とよく似た機能だが、当時、企業のトップ・エクゼクティブが洒落で買ったパーソナルロボットと、現代の電気掃除機が同じ位置付けとも思えにくい。東芝には、10倍以上の価格差を付けられ、一部の機能を除けば、見かけ上、低価格の方が高機能というこの状況にいち早く反撃をして欲しい。次期トリロバイトにはぜひとも期待したいものだ。

 海外からでも簡単に安く個人輸入可能な「ルーンバ」は、ほぼ、国内で販売されている一般的な電気掃除機と同等の価格帯で入手できる先進家電の優れモノだ。あなたも1匹いかがですか!? 40~50平米ある大きなリビングを、数匹のルーンバを同時に働かせて大掃除してみたいとは思いませんか!? トリロバイトを買うつもりなら「ルーンバの野球チーム」もできてしまいます。


縄張りのリビングを勝手にうろつくルーンバ君に、まさに飛びかかるタイミングを狙っている我が家の愛犬シーザー たった5分のショートクリーニングで掻き集めた塵と愛犬「シーザー」の毛。ルーンバ最高!
品名 発売元 購入価格
自走式ロボット掃除機「ルーンバ」 シャーパーイメージ 199ドル95セント


・ ルーンバ(製品概要、英文)
  http://www.roombavac.com/
・ シャーパーイメージ(英文)
  http://www.sharperimage.com/us/en/
・ 参考:東芝「トリロバイト」
  http://www.toshiba.co.jp/webcata/ebyt/trilobite/


(ゼロ・ハリ)
2003/01/31 11:01

ケータイ Watchホームページ

ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
Copyright (c) 2003 Impress Corporation  All rights reserved.