ケータイWatch　本日の一品

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残暑の日、エアコンの効いたリビングで「都バスごっこ」!?

バス本体とコントローラが上手くパッケージされている

　ラジコンの好きな、いい歳をした大人は世界中に多い。これは彼らが小さな頃には、ラジコン自体がまだまだ高価で、おいそれと簡単に購入できなかったというのもあるだろう。筆者も子供の時にラジコンで遊んだ記憶はほとんどなく、初めて触れたラジコンは、なぜか車輪が６個もあるレーシングカーのタイレルだった。その後、小型の戦車などにも手を出したが、やはりラジコンは他の趣味と併用できるくらい安価なホビーでも片手間にできる中途半端な道楽でもないと思い知った。

　そもそも趣味（ホビー）とはそれなりのお金や気合いを込めて、その結果として、主観的に何らかの成果の得られるモノでなければならない……なんてモノと考えられていた時代もあった。しかし、近頃はそこまでシリアスにつっこまなくても、また専門知識がなくても、そこそこ楽しめれば「いいじゃん！」ってくらいのカルーイ商品やウスーイ体験なんてモノが比較的手に入りやすい時代なのだ。学校の同好会の増加や、体験入学や、世界遺産ツアーなんていうあまり関連のなさそうなモノもそうした傾向と無縁ではないだろう。それらが、本当に「ホビー」と言えるかどうかは別にして、本来なら、それ相応に相当つっこんで研究しなければ触れることが出来なかった範疇の商品に集中して出現してきているのもまた現代の特長だ。

　太陽工業の発売する「Radi-Can」と命名された「ラジコンバス」なんていうのも、本来ならハイエンドホビーに属していたかもしれないなかなか「ニッチなラジコンホビー」だ。標準的な茶筒より二周りほど大きな透明強化プラスティックの缶に上手くラジコンバスとそのコントローラーがパック収納されて販売されている。

　蓋の部分を開けると、そこは送信機コントローラーとなっている。もちろん、大した練習も努力もせずにすぐに走行させて、その雰囲気を味わうのが目的なので、送信機本体には、前進・後退・右・左しかコントロール・ボタンは存在しない。左手の親指で前進・後退をコントロールし、右手の親指で左右の回転をコントロールする。もちろん、何かにぶつけかけて、ただただ驚いて両手の親指を送信機から離しても、自動的にバスは止まる安全設計になっている。

　36分の１でそこそこ忠実に都バスを再現した車体は、なかなか愛嬌があって可愛いものだ。走行時には、行く先案内板のライトも点灯し、より都バスの雰囲気を盛り上げてくれる。「Radi-Can」バスシリーズは、もちろん今までただの一度もバスを運転したことのない人にも軽快にその気分を味合わせてくれる安直なラジコンキットだ。ただ車体サイズに比べて、やけに速い走行スピードは、もはや都バスの比ではなく、映画「スピード」の世界なので、リビング内でのトラフィック・アクシデントには十分注意されたい。とくに小さなペットには要注意だ。筆者は、リビングでやっと高速走行に慣れだした頃、愛犬に都バスの土手っ腹を一撃されてしまった。中型のペットも要注意だ。


アンテナを取り付けるとラジコンらしくなってくる	それ程大きくなく、凹凸にも凝っていないが、カラーリングが絶妙で意外にリアリティがある

品名	購入場所
「Radi-Can」バスシリーズ都バス	銀座　博品館

（ゼロ・ハリ）
2002/09/19 11:24

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