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ジーンズにも似合う機械式腕時計 パテックフィリップ社「アクアノート」
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ブルーのトロピカルベルト、ダイヤルが特徴となっている。通常モデルのブラックよりも、カジュアル度が増している
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最近、携帯電話の普及によって、腕時計を持ち歩かない人が増えている。その反面、腕時計に魅せられ、こだわりを持つ筆者のような愛好者も少なくない。ほとんどの腕時計愛好者が好むのが機械式腕時計である。いわゆる手巻きや自動巻きといったゼンマイを動力とする腕時計だ。機械式腕時計には、普及帯の価格の製品からオークションで数億円の価格で落札されるものまでさまざまなものがある。国内で人気が高いものとしては、オメガやロレックス、セイコーなどのブランドの時計が思い浮かぶはずだ。今回紹介したい時計は、パテックフィリップ社のアクアノートである。
数ある時計メーカーの中でもパテックフィリップ社は、最も高級なレディメイドの腕時計メーカーと言われている。もちろん、筆者にとって一番好きな腕時計メーカーでもある。パテックフィリップ社の大半を占める時計は、ケースにはゴールドやホワイトゴールド、プラチナといった素材が採用されているドレッシーなものであるが、耐衝撃性や防水性を重視したスポーツモデルの1つがアクアノートである。マラソンの高橋選手が国民栄誉賞のときにアクアノートの女性モデルを選んだことで、一時期話題にもなった。
一見チープに見えるステンレスケースでラバーベルトの時計だが、中の機械「Cal.330SC」のデキは素晴らしいものがある。各種歯車から小さなネジに至るまで丁寧に面取りされ磨き上げられており、装飾的な模様が刻まれている。ユーザーが見ることができない歯車を支える部分などにも、惜しみない手間がかけられている。極めて高いレベルで加工されていて、ジュネーブだけで作られた時計に対してのみ刻印されるジュネーブシールもしっかり刻まれている。このジュネーブシールは、刻印された時計が極めて高い品質であることを保証するものだ。そのため、ジュネーブシールが刻印されているというだけで、オークションなどの中古市場では評価が高くなる。うれしいことに、このアクアノートでは、時計の裏がスケルトンバックになっており、各パーツに施された極上の仕上げや、歯車の動きなどを楽しむことができるのだ。複雑な機構の機械ではないが、見ていて飽きない不思議な魅力がある。
今回、画像を掲載しているアクアノートは筆者が愛用しているもので、1998年に発売された日本限定モデルである。通常は、文字盤やベルトはブラックになっているのだが、この限定モデルはブルーになっているところが特徴だ。筆者はジーンズで出かけることが多いのだが、そういう格好のときでも付けられるパテックフィリップ社の腕時計として愛用している。数あるパテックフィリップス社の時計のなかでも、Tシャツにジーンズ姿に似合うものは、この青いアクアノートが一番ではないだろうか。どこに出かけても、まず同じものを着けている人に会ったためしがない。それに、目立つことなく、控えめに着けられるカジュアルパテックフィリップとして、最も大切な時計の1つとなっている。
時計のことを知れば知るほど、何が素晴らしいのかといったことが見えてきて、愛着が次第に深まっていく。このアクアノートだけでなくパテックフィリップ社の時計には、ある種驚きを感じざるを得ないのだ。
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ミディアムサイズのステンレススチールケースは腕の細い筆者にちょうどいいサイズ。針とインデックスは18Kのホワイドゴールド製
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ムーブメントはCal.330SC。ジャイロマックスを採用したテンプは毎秒6振動。ジュネーブシールが刻印された綺麗な仕上がり
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品名 |
購入価格 |
アクアノート(日本限定) Ref.5066A |
96万円(1998年当時) |
・ パテックフィリップ社ホームページ(英文)
http://www.patekphilippe.com/
(うずまき天符)
2002/09/09 11:08
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