ケータイWatch　本日の一品

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一大旋風……いや一台扇風だ！

　ついに一台扇風がやって来た。ご存知の方も多いと思うが、昨年USB扇風機「涼風一直線」で話題を呼んだイーレッツから、おそらく世界初のUSBでコントロールできる扇風機「一台扇風」が発表された。デブゆえに暑がりの筆者は昨年モデルに続き、発表されるや否や速攻でポチッとマウスをクリックして注文を入れてしまった。あれから３週間、梅雨は明け、猛暑となり、非力な昨年モデル「涼風一直線」に頼りながらジリジリと待っていた。そして今日ついに「佐川急便でーす」とあいなった。

　早速開封、チョッと可愛い黄色いヤツはグニャリと曲げられて梱包されていた。付属品はフロッピーとeTCなるコントローラー、eTCと扇風機を接続するケーブルだ。USBのコネクタをPCに挿すとWindowsの標準ドライバでデバイスとして認識された。USBケーブル反対側のBOXに回路が納められていて、そこに2.5mmのプラグ穴がついている（携帯と同じやつですな）。そこに付属のケーブルを挿し反対側を扇風機のお尻に挿し込む。これで準備完了。

　フロッピーのSETUPを実行するとアプリがインストールされ、デスクトップの黄色い扇風機アイコンをクリックすると無事起動。ビデオのスタートと同様の横三角マークをクリックすると……とっとっと動かない。よく見ると（よく見なくても）本体にメカスイッチがありオフになっていた。スイッチを押すとブーンと黄色いヤツ動き出した。風が強い、しかも静か。風力を最低にしても昨年モデルより風は来る。最強にしても音は静か、超まともな扇風機である。

　ゆらぎを押すと、オッ止まった……動いた、家にある普通の扇風機もリズムボタンが付いていて似たような動きはするが、普通のゆらぎは止まらないのだが、この「一台扇風」のゆらぎモードは時々停止する。違和感がある反面、妙に笑える動きである。


eTCと接続ケーブル	一台扇風の設定画面。スクリーンセーバー連動が追加された

　次はタイマーモード、スライダーを動かすと５分から10時間まで設定可能だ。オフィスで使う筆者にこの機能が必要か否かは疑問があるがとりあえず５分に設定してみる。４分、３分と１分ごとに表示が変わる。１分を切ると59秒、58秒となり最後10秒は文字サイズも変わりフラッシュしてカウントダウンだ。２、１、OFF、扇風機が止まった、パチッパチッパチッと周りの人間と拍手してしまった。さらに３週間前の発表時にはなかった機能がスクリーンセーバー連動機能だ。普段スクリーンセーバーは使っていないが最短の１分にセット、待つこと１分（待つと１分も長いな）、オッ止まった、マウスにさわると、オーッ動いた、パチッパチッパチッ再び拍手である。隣りの席の者曰く「これぞ情報家電だね」。

　扇風機は生まれる前から存在していて、タイマーやゆらぎも今では珍しくはないが、パソコンで制御されているだけで、扇風機にこれほど興奮するのは何故であろう。遠い昔、パソコン創世記に近くのラジオがノイズを拾うことを利用してプログラミングで曲を鳴らせた話は有名だ。きっと関係者以外は「何が嬉しいの？」と思ったに違いない。それと比較するのは当時のパイオニアの方には失礼かもしれないが、この興奮はきっと同じ種類のものの様な気がする。生まれて初めて扇風機を楽しいと思ってしまった。巷にパソコン周辺機器はあふれているが、少なからずIT業界に身を置く中で、たかが扇風機にまだまだパソコンの可能性を感じてしまうのは大袈裟かもしれないが本音である。

　昨年の扇風機「涼風一直線」は結局秋まで使い、今年も5月後半から活躍してくれた。暑がりな筆者は今年も10月まで3ヶ月ほど「一台扇風」のお世話になるだろう。昨年モデルは風力が弱く、どちらかと言えば心に風を送ってくれたが、今年は本当の風と心に吹く風とを両立している。実用一点張りな物が多いパソコン周辺機器だが、記憶にないくらい久々に楽しい周辺機器に出会ってしまった。まさに一台扇風……いや一大旋風を感じさせる一品である。


残り時間３分の表示	1分を切ると秒単位でカウントダウン

品名	購入価格	購入場所
一台扇風	3980円	イーレッツWeb直販

・イーレッツ
　 http://www.e-lets.co.jp/

（weekone）
2002/08/09 13:43

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