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NTTドコモは、昨秋から「FOMA映像配信実験コンソーシアム」の参加企業と共同で実施してきた、FOMAによる映像ストリーミングサービス「Vライブ」の実験をドコモグループ全社に拡大して実施する。これにあたり、参加企業の募集受付を4月26日から順次開始する。
「Vライブ」は、ビジュアルタイプのFOMA端末で採用されている「3G-324M」(3GPP規定のオーディオビジュアル通信規格)を利用して、ストリーミング転送プロトコルRTP(Real-time Transport Protocol)で配信される映像やデータを、リアルタイムに複数のFOMA端末(ビジュアルタイプ)へ同時にストリーミング配信できるサービス。映像と音声の圧縮方式にはMPEG-4とAMRが使用されることから、データ通信専用PHS端末を装着した各種PDAにも配信可能になるという。
ドコモでは、昨秋からこの春まで、企業や大学などの団体で設立された「FOMAライブ映像配信実験コンソーシアム」内でVライブの実証実験を行なってきたが、今回からドコモグループ全社に枠を拡大し、試行サービスとして法人向けに提供を開始することとなった。
企業やコンテンツ・プロバイダーは、Vライブを導入することで、FOMAやPDAを所有する一般ユーザー向けに自社の映像番組や観光情報などのオープンコンテンツを、あるいは特定ユーザーに対してセキュリティサービスや社内情報などのクローズドコンテンツを、ライブ映像として提供できるようになる。参加企業の募集は、NTTドコモ(中央)では4月26日から受付開始され、ドコモグループ8社については5月15日から順次開始される。ただし、企業やコンテンツ・プロバイダーは、設置機器や専用回線などにかかる実費相当(8万円程度~)を自己負担する必要がある。
また、今回の発表は「試行サービス」としての提供となり、本サービスの開始時期については今のところ明らかにされておらず、ドコモでは「試行サービスを踏まえた上で今後検討していく」とコメントしている。
なお、「Vライブ」を利用した映像ストリーミングサービスとしては、ソニー・ミュージックエンタテインメントが新人アーティスト「SAYAKA」の期間限定オフィシャルWebサイトで、4月29日にSAYAKA本人のメッセージ映像などをリアルタイムでFOMAから視聴できるようにすることがすでに発表されている。また、国内外1000カ所に設定されたWebカメラのリアルタイム映像を配信する、キンデンの動画コンテンツポータルサイト「千都泥棒」などもすでに発表されており、こちらは「Vライブ」の商用化時期に合わせて開始される予定。
・ ニュースリリース
http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/02/whatnew0425b.html
・ ソニー・ミュージック、FOMAで「SAYAKA」のライブ映像を配信
・ キンデン、FOMA向けの動画コンテンツサイト「千都泥棒」を開発
・ ドコモ、4月に法人向けのFOMA映像ストリーミングサービス
(松下 麻利)
2002/04/25 17:37
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