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パナソニック夏モデル発表会、新広告キャラの水嶋ヒロも
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水嶋ヒロ
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パナソニック モバイルコミュニケーションズは20日、NTTドコモ・ソフトバンクモバイルから発売される2009年夏モデルの携帯電話発表会を開催した。後半には、新たに広告キャラクターとして起用した俳優の水嶋ヒロも登場した。
■ VIERA、薄型、シンプルの3ライン
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石井氏
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津村氏
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冒頭、壇上には同社取締役モバイルターミナルビジネスユニット長の石井圭介氏が登場した。iモード初号機やFOMA初号機などを手掛けた後、欧州・アジア市場を担当し、今春から携帯電話事業全てを統括する役員となった石井氏は「一昨年、当社の脇(社長)からトップを奪取すると申し上げた。当時は失笑を買ったと知っているが、この景況感の中で、273億円の経常利益を出し、国内メーカーとしてはまれに見る黒字化を確保した」と好調に推移する同社の事業に自信を見せた。
続いて、モバイルターミナルビジネスユニット 商品企画グループマネージャーの津村 敏行氏が登壇し、ドコモ向け4機種、ソフトバンクモバイル向け2機種の紹介を行った。
ドコモ向けの夏モデルは、カメラ機能を強化したWオープンスタイルの「P-07A」、全体的な機能の底上げを図ったスライド型「P-08A」、機能を充実させながら薄く仕上げた「P-09A」、防水仕様のWオープンスタイル「P-10A」となる。またソフトバンクモデルは、「P-07A」とほぼ同等のスペックとなる「931P」、10種類の辞書コンテンツを搭載する薄型ケータイ「832P」となった。
プレゼンテーションはキャリア別ではなく、「VIERAケータイ」という愛称が付いたモデルの「P-07A」「931P」「P-08A」「P-10A」、薄型モデルとして「P-09A」「832P」と、タイプ別に紹介された。津村氏は、ハイエンドのP-07A、931Pについて「撮る・観る・伝えると3つの使いやすさを追求した。ディスプレイやカメラなどでは基本機能の向上と、絵作りにもこだわった。私自身は技術畑出身だが、自信を持って利用してもらえるカメラ性能となっている」とアピールした。P-07Aにプリセットされるゲーム「機動戦士ガンダムONLINE」は、パナソニックの独自チップセット「Uniphier」のパワーを活かした3Dグラフィックで楽しめるアクションゲームであり、今回は6人同時でオンライン対戦できるようになっており、津村氏からもゲーム機能の進化が紹介された。
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VIERAケータイ投入後、パナソニックのシェアは拡大
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幅広く端末をラインナップ
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Wオープンでありながら防水仕様を実現した「P-10A」については、IPX5/IPX7相当の防水を実現できたのは「機構技術の粋を集め、物作りの知恵を結集した」と苦労の末のこととして、キッチンなどでも気軽に使えるケータイになったと紹介した。このほか、薄型モデルの「P-09A」に搭載される通話時に相手の声がより自然に聞こえる「ナチュラルトーク」や、「832P」の辞書コンテンツなども紹介された。
津村氏は「オンリーワンを進化させたVIERAケータイ4機種、薄型スリムの2機種に加え、春までにリリースしたシンプル志向のP-06Aや830P、831Pで夏商戦を戦う」と述べ、、VIERA・スリム・シンプルの3路線で国内トップシェア奪回を目指すとした。
また今後の展開としては、総合家電メーカーとしての強みを活かすため、家電と連携を進める構想「モバイルリンク」を推し進めていくとしたほか、「携帯電話は常に持ち運ぶもので、1人1台持っており、いつも繋がっている。高速化・多様化は今後も続くだろうが、次のLTEでもトップグループとして進化に貢献したい」とした。
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基本機能の向上に加えて、絵作りや使いやすさを追求
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P-10Aは防水対応のWオープン
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VIERA、スリム、シンプルの3路線
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P-07Aにプリセットされる「ガンダム」では6人同時対戦できる
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■ 海外展開
質疑応答、および続いて行われた石井氏への囲み取材では、au向け端末の展開や海外市場へ展開、スマートフォンへの取り組み、好調な「830P」による効果などが語られた。
20日時点では、auの2009年夏モデルは発表されていない。その前にパナソニック独自の発表会が行われたことから、今夏のau向けモデルが登場するかどうか尋ねられた石井氏は「我々の商品を採用されるかどうかはKDDI次第だが、今回は見送りになった。今後の事業展開の中で、前向きに検討したい。当社としては強い商品(魅力ある機種)が不足していたと認識している」と述べ、auの夏モデルの中に同社製端末はないものの、今冬以降も引き続き商品開発を継続するとした。また、「強い商品が不足していた」という点について、質疑応答終了後にあらためて尋ねられると「ドコモ・ソフトバンクモバイルはW-CDMA方式で、auはCDMA2000方式。このあたりの方式の違いで、au向けでは我々の技術がまだ足りないところがある」と述べた。
ドコモ向けのP-07Aとソフトバンクモバイル向けの931Pが同等の仕様になっていることについては、「メーカーとしては常に最先端の技術で強い商品を提案する。今回は同じような製品が同時期に採用されたということ。キャリアが圧力をかけたり、メーカーが気を遣ったりといったことではない」とした。
海外市場に対しては2010年以降に展開する方針が示されており、今回の会見では「来年に向けて具体的な話をする機会を設けていきたい」と述べるに留まったが、続いてオープンプラットフォームへの取り組みについて尋ねられた石井氏は「いわゆるスマートフォンは、世界市場レベルで見ると、3年後に年間1億台に達すると言われている。そういった市場に対しては、現在、具体的に検討を進めているが、現時点ではその製品のリリース時期などは明らかにできない。ただし、プラットフォームはAndroidのほかにもさまざまな存在する。今後、プレゼンする機会が迫ってきているのではないか」と語り、スマートフォンに関する発表を今後行うことを明らかにした。端末の詳細は不明だが、国内市場だけではなく、海外展開を踏まえた機種になることも囲み取材において語られた。
2008年度に携帯電話の端末販売数が落ち込んだことについては、「ドコモ向け、ソフトバンクモバイル向けでは回復してきたように思う」と語った。価格を抑えたモデルである「830P」が好調と報じられたことに触れた石井氏は「現在、3割以上のコストダウンを目指しており、おそらく実現できると見ている。たとえば6カ月間ラインが稼働するとなれば、出荷体制の効率化も実現できるし、部品調達時の輸送コストを抑えるために、当社工場の近くに部品生産拠点を設けるといった手もある。材料費の削減だけではなく、間接的なコストにおける削減はまだできることがある」とした。
このほか、三菱電機とのライセンス契約により、回転式の「スピードセレクター」を搭載した初のモデル「P-02A」については「発売時には、購入者の46%がサファイアピンクを選び、これまでも平均でサファイアピンクが3割程度を占めており、若年層に受けいれられた。これまで携帯電話でピンクがここまで占めるとは思わなかった」と率直に述べた。好調の要因としては「スピードセレクターと訴求ポイントになる要素をそのまま搭載できたことや、それに加えて当社ならではの特徴を載せるという素直な取り組みが評価されたのではないか」と分析した。
■ フォトギャラリー
■ 水嶋ヒロ、トリニティスタイルをアピール
「P-07A」の広告キャラクターとして、若手俳優の水嶋ヒロが起用されることもあわせて発表された。会場ではCM映像が紹介されたほか、水嶋ヒロ自身も登場した。
水嶋は「雰囲気のある洋館で、スムーズに撮影できた。僕自身にとって、携帯電話は人生を歩む上で欠かせないパートナー。仕事も携帯を介してスケジュール確認し、身の回りの人と繋がる手段でもある。さらに言えばトイレまで一緒。機能やデザインを重視しており、今回のVIERAケータイは画質に驚いた」と語っていた。
■ フォトギャラリー
■ URL
パナソニック モバイルコミュニケーションズ
http://panasonic.co.jp/pmc/
■ 関連記事
・ スピードセレクター搭載の「P-08A」
・ カメラ機能を強化したWオープン「P-07A」
・ 機能を充実させた薄型ケータイ「P-09A」
・ 防水Wオープンの「P-10A」
・ 8.1メガカメラ搭載のWオープンスタイル「931P」
・ 厚さ10mm、金属素材採用の「832P」
(関口 聖)
2009/05/20 17:49
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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