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KDDI、「E30HT」や「.net by au」のデモ披露
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説明会の通信は、「E30HT」をモデムとして利用していた
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KDDIは17日、au初のスマートフォンとなる「E30HT」や、法人向け端末「E05SH」、「E06SH」向けのアプリ実行・開発環境「.net by au」のデモンストレーションを披露した。
「E30HT」は、端末OSにWindows Mobileを採用したau初のスマートフォン。2008年に発表され、17日、その提供条件などが明らかにされた。端末の詳細については別記事を参照されたい。
CDMA2000 1xEV-DO Rev.Aをサポートし、国内では下り最大3.1Mbps、上り最大1.8Mbpsのデータ通信に対応する。インターネット接続サービス「au.NET」を利用することで、「E30HT」単独での通信と、パソコンやPDA端末を介したダイヤルアップ通信、グローバルパスポートCDMAによる国際ローミングによる通信に対応する。
なお、「au.NET」は、30回線以上を契約する法人向けに割り引きサービスも提供される。通常だと月額945円の利用料が、割引対象になると1台あたり月額315円となる。
国内のパケット通信料金は、「ダブル定額」「ダブル定額ライト」といったパケット定額オプションを利用することで、単独通信の場合に月額上限5985円、パソコンやPDAと接続した場合に月額上限1万3650円となる。グローバルパスポートCDMAによる海外でのパケット通信は、下り最大144kbps、上り最大64kbpsとなるが、「E30HT」向けに新パケット料金が設定される。従来、海外でのパケット通信料は1パケットあたり0.35円だったが、「E30HT」では1パケットあたり0.2円となる。
デモンストレーションでは、「E30HT」にプリセットされるアプリが紹介された。「WALKINGHOTSPOT」は、「E30HT」を無線LANルーターとして活用できるアプリ、無線LANを利用してパソコンやPDAを最大5台まで接続可能で、インターネットにはCDMA2000 1xEV-DO Rev.Aで通信する。アプリを起動するとパソコンなどの接続機器がの設定画面には無線LANアクセスポイントとして、「E30HT」が見える。出張先などで複数のメンバーで通信する必要がある場合などに活用できるという。パケット通信料も定額オプション適用で月額上限1万3650円となるため、説明したスタッフは「パケット代が定額なので安心して利用できる」と話していた。
「scanR」は、手書きのメモや印刷された文書などをカメラで撮影すると、サーバー側でデジタルデータに変換されるというアプリ。返還後のデータはサーバー側に保存され、他ユーザーと共有できるほか、メールやFAX送信も可能となっている。通常月額利用料を支払うアプリだが、「E30HT」ではアプリがプリセットされており、パケット通信料のみで利用できる。また、端末のカメラメニューから「scanRアプリ」を起動して、撮影からアップロードまで行える。
「E30HT」の発売にあわせて正式公開されるアプリポータルサイト「Business App NAVi」についても紹介された。パソコンや「E30HT」などで閲覧できる。
サイトでは「E30HT」向けアプリの紹介や、ビジネスでの活用例や業務活用事例などが紹介されるほか、アプリもダウンロードできる。アプリは、サービス開始時点では無償で提供されるが、将来的には課金代行サービスを使った有償アプリの提供なども検討しているという。なお、プレサイトは3月17日よりオープンする。
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最大5台接続可能。1台接続しているため1つ緑色になっている
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■ 「.net by au」のデモ
説明会では、法人向け端末「E05SH」「E06SH」で提供される「.net by au」のデモンストレーションもあった。
「.net by au」は、auが採用するBREWのプラットフォーム上にバーチャルマシンを搭載し、BREW上でマイクロソフトのアプリケーション実行環境「.NET Framework」と互換性のあるアプリが実行、開発できるというもの。デモを行ったKDDI ソリューション商品企画本部 モバイル商品企画部の渡邉真太郎氏によれば、「.NET Frameworkのサブセットではなく、.NET Frameworkと互換性のあるクラス」という。
パソコンとの連携機能によって、auの対象端末とパソコンを連携させたさまざまなアプリが開発可能で、今回のデモではアプリ開発環境を中心に紹介された。マイクロソフトの開発環境である「Visual Studio」にKDDIが提供する.net by auのプラグインとスキンをセットし、「Visual Studio」のインターフェイスでプログラミングできる。
「Visual Studio」で新しいプロジェクトを作成する際に、「.net by au」用のテンプレートが選べる。デモでは、ボタンを押すと携帯電話の画像とその説明が表示される簡単なアプリを紹介し、Bluetoothで端末側に送信するまでの作業を披露した。担当者は「Visual Studioに慣れた人ならすぐにできる」と語っていた。
なお、「E05SH」「E06SH」には、KDDI側が複数のサンプルアプリ(オープンソース)がプリセットされる。今回のデモでは、Googleカレンダーと同期可能なスケジューラーや、バーコードリーダーユニットを搭載する「E06SH」向けのリーダーアプリ、パソコンと「E05SH」をBluetoothでリンクし、端末同士が離れて通信が遮断されると、自動的にパソコンがロックされるアプリなどが紹介された。
「.net by au」は法人向け環境として提供される。KDDIでは、個人ユーザー向けの.NETアプリの開発環境は、現状では提供しない方針。
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Googleカレンダーと同期するアプリ。スケジュール更新時に通知する機能などは用意されないが、オープンソースなので作り込むことで対応できるという
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「E06SH」でバーコードを読み取る
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■ フォトギャラリー
■ URL
スマートフォン「E30HT」の提供条件について
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2009/0317a/index.html
「.net by au」の提供開始について
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2009/0121b/index.html
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(津田 啓夢)
2009/03/17 16:09
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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