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島耕作ケータイ発表会に登場した小倉優子
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KDDIは19日、「島耕作ケータイ」を3000台限定でオンライン販売すると発表した。漫画「社長 島耕作」とのコラボレーションモデルで、ベースとなる端末はauのW62P。劇中に登場する企業「初芝電器産業」のロゴが刻印されるほか、オリジナルのEZケータイアレンジや電子コミックがプリセットされる。シンプルコース一括支払い時の価格は4万2480円。購入申し込みは20日11時よりWebサイト「ケータイdeコミックフェア」にて先着順で受け付ける。
■ 初芝電産として最初で最後のケータイ。社章・社員証付き
島耕作ケータイは、漫画作中で主人公・島耕作が社長を務める企業「初芝五洋ホールディングス」傘下の「初芝電器産業」によって開発されたという想定のモデル。原作者の弘兼憲史氏が実際に勤務した松下電器産業が同企業グループのモデルとなっているため、今回の限定モデルもパナソニック製の最新端末「W62P」をもとに制作した。なお作中でも会社合併やブランド統合が実施されているため、“初芝電産としては最初で最後の携帯電話”になるという。なお新規契約・機種変更いずれの形態でも購入できるが、手数料などは異なる。
島耕作ケータイのハードウェア仕様は基本的にW62Pと同一。ただし、W62Pでは「Panasonic」と表示されているカーソルキー上部のスペースに、「HATSUSHIBA」のロゴが刻印されている点が異なる。本体カラーもシャルマンゴールド1色のみ。
内蔵コンテンツも一部異なり、初芝電産の企業ロゴをあしらった待受画面などで構成されるオリジナルのEZケータイアレンジがプリセット済み。待受画面やメニューは昼と夜でデザインが異なるほか、ランダムで島耕作自身のイラストが表示される。
またEZブックとして販売される島耕作シリーズ本編の電子コミックから、「課長 島耕作」の「step81 I SHOULD CARE」など合計3編をあらかじめ収録。このほか名言集「島耕作のビジネス哲学」の電子版が島耕作ケータイ限定コンテンツとなっている
購入者向けプレミアムグッズとして、初芝五洋ホールディングスの社章、登場人物たちの社員証5名分、弘兼氏直筆の「島耕作署名シール」が付属する。
販売にあたっては、社長 島耕作が連載されている漫画誌「モーニング」と連携。11月27日発売号にはオリジナルエピソード「ケータイ開発秘話」の序章が掲載される。また「島耕作への独占インタビュー」を再現した記事なども随時公開予定という。
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外観はW62Pとほぼ同等
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ボタン面上部に「HATSUSHIBA」と刻印されているのが相違点
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オリジナルのEZケータイアレンジを搭載。こちらは昼時間帯の待受画面
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昼時間帯のメニュー画面。電波やバッテリーのアイコンもアレンジされている
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ランダムで表示されるレア画像
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時間帯によってもレア画像の種類が変わる
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島耕作の電子書籍をプリセット
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プレミアムグッズとして社章、社員証が付属
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■ 発表会ゲストは小倉優子~「島耕作が理想の男性」
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トークショーで和やかに語る小倉優子
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19日に開催された島耕作ケータイの報道関係者向け発表会には、「島耕作が理想の男性」というタレントの小倉優子が特別ゲストとして登場した。本体カラーのシャルマンゴールドどあわせたゴージャスな装いの小倉は「ネイルアートをしているのでワンプッシュオープンはとても便利」と感想を披露。「最初は男性向けの端末かと思っていたけど、薄くてとても軽いし、色も可愛い。女の人も十分使えそう」と語っている。
また島耕作の魅力を聞かれた小倉は「仕事ができて女性にもモテモテ。実際に会ったらすごく魅力的な人だろうなと思います。会社に勤めたことはないけど、こんな上司が本当にいたら会社に行くのが毎日楽しみになりそう」と笑顔で話している。
■ 漫画本編にも島耕作ケータイが登場?
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KDDI コンテンツ・メディア本部長の雨宮俊武氏(左)
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特別ゲストの登場に先立って、関係者らが島耕作ケータイ誕生の背景を解説した。KDDI コンシューマ事業統轄本部 コンテンツ・メディア本部長の雨宮俊武氏は「auでは音楽、ナビゲーション、スポーツ、eコマースなどさまざまなコンテンツ事業を展開しているが、なかでも電子書籍は著しい成長を遂げているジャンル」と語り、売上は1年半で約2倍に達したという。また端末のワイド画面化が進むなどハードウェア面の追い風もあり、電子書籍が普及する素地が十分に整っていると分析する。
また雨宮氏は、電子書籍市場拡大の要因として、著名作家によるメジャー作品の登場も大きいと指摘。「連載25周年を迎え、数多くのファンが憧れる島耕作と協力することで、コンテンツを起点とした端末販売に取り組んでいく」と方針を語った。今後も電子書籍ビューアーの表現力向上を積極的にサポートするほか、若い女性が中心といわれる電子書籍市場を全年代へ拡大できるよう配信ジャンルを広げていくという。
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KDDI 竹之内剛氏(左)と講談社 都丸尚史氏
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KDDI コンシューマ事業統轄本部 コンテンツ・メディア本部 コンテンツサービス企画部長の竹之内剛氏は「初芝電産の企画部長です」と自己紹介。「開発者が初芝電産に出向して開発した」というスタンスを表明するなど、開発段階から漫画の世界観再現にこだわった点を明かす。
講談社 モーニング編集部副編集長で「社長 島耕作」の担当を勤める都丸尚史氏は、原作の弘兼氏にケータイの企画を初めて説明したときのエピソードを披露。「弘兼先生も『本当に実現できるのかなぁ』とさすがに笑ってらっしゃった。しかし実物を見たときには大変喜んでくれ、ケータイを本編中に登場させることも考えているようだ」という。
都丸氏は「付属品の作りこみ具合などを見ても、原作を本当に読み込んでいる方に作っていただけたことがわかる」とコメント。社章制作は弘兼氏の監修を3回に渡って受け、社員証は初芝電産のモデルであるパナソニックの現実の社員証を模した。島耕作の署名を模したシールは竹之内氏みずから発案したという。
竹ノ内氏はプロモーション手法について、モーニング本誌に掲載する「ケータイ開発秘話」の続きをEZブックで配信するなど、リアルとネットをつなぐさまざまな工夫を凝らしたと説明。「(架空である)漫画の世界に引き込まれることがあるように、携帯電話そのものへの思い入れを強くするきっかけになれば」と述べた。都丸氏も「弘兼先生も今回のような楽しい企画はぜひやっていきたいとおっしゃっている。社長になってまるで実在するかのように扱われることが増えてきた島耕作に、今後とも注目してほしい」と語っている。
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プレミアムグッズの社章
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登場人物のイラスト入り社員証。初芝のモデルであるパナソニックの現実の社員証そっくりなのだとか
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■ URL
ニュースリリース
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2008/1119a/
ケータイdeコミックフェア
http://au-comic.jp/
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・ アシンメトリーデザインの「W62P」
(森田秀一)
2008/11/19 17:50
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