| ||||||
2008年度上期の連結業績結果は、売上高が22億500万円、営業損失が7億3300万円の赤字、経常損失が7億4600万円の赤字、純損失は7億5200万円の赤字となった。今期より会計処理方法が変更されたため、前年同期比は明らかにされていない。 また、2008年度第2四半期の連結業績は、売上高が15億6600万円、営業損失が4億6300万円、計上損失が4億9900万円、純損失は5億400万円となった。 なお、8月の第1四半期の業績発表では、中間決算の業績予想が公表されており、売上高が21億9100万円、営業損失が5300万円の赤字、経常損失が6000万円の赤字、純損失が6300万円の赤字となっていた。 このほか、サービス開始（8月7日）から9月末までの「b-mobile 3G」の新規契約者数が公表され、同期間に2万6688回線を獲得したことが明らかにされた。
日本通信は今年、同社悲願のNTTドコモとの相互接続契約を締結し、8月からドコモの3G網を利用した自社サービス「b-mobile 3G」をスタートさせた。同サービスは、USBスティック型のデータ通信端末に、150時間分（b-mobile 3G hours150の場合）の通信時間をセットにしたプリペイド形式のサービスとなる。同社はこれまで、こうしたサービスをPHSの卸売り回線を利用したb-mobileサービスで展開してきた。ただし、3G向けのサービスでは、端末がSIMロックされておらず、他社のSIMカードも利用できる仕様となっている。 中間決算では、売上高を除き、業績予想を大きく下回る結果となった。また、2008年度通期の業績予想について、前回予想を取り下げることも発表され、あらためて公表するとされた。 日本通信の従来の会計処理では、通信端末の売上げは出荷時に一括計上され、通信料の売上げは利用期間にわたって計上されるが、未経過の利用期間分の通信料は前受収益として負債計上されていた。 第2四半期より適用された新たな会計処理では、通信端末と通信料を区分することなく売上げとして計上し、売上高から原価を除いた売上げ総利益を利用期間にわたって計上する。このため、通信サービスの繰延利益として7億5900万円が次の四半期以降に繰り延べられる。 日本通信では、会計処理を変更する理由として、「b-mobile 3G」がドコモのネットワークに接続できるSIMフリーの通信端末となり、従来よりも端末価値が上がるためとしている。また、同社の3Gサービスは通信端末のみで販売されている事例がなく、通信端末の売上げとして計上する「公正な市場価格」が存在せず、時間あたりで通信料を計上すべき「公正な市場価格」もないという。販売価格（hours150の市場価格は3万9900円）を通信端末と通信料に区分できないため、従来の会計処理が行なえないと説明している。 ■ ＵＲＬ 財務情報 http://www.j-com.co.jp/ir/settlement.html ニュースリリース（業績予想の修正に関して） http://www.j-com.co.jp/ir/pdf/press_081113.pdf 決算説明会資料（PDF形式） http://www.j-com.co.jp/ir/pdf/shiryo_2008_1113.pdf ■ 関連記事 ・ 日本通信、「bモバイル3G・更新ライセンス130H」発売 ・ 日本通信、ドコモ網利用の「bモバイル3G」を法人向けに提供 ・ 日本通信、ドコモFOMA網利用の法人向けデータ通信サービス ・ 日本通信、プリペイド型データ通信サービス「b-mobile3G」 （津田 啓夢） 2008/11/13 20:36 | ||||||
|
