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富士通、「らくらくホン プレミアム」の体験会

らくらくホン プレミアム
 富士通は、4月14日に発売されるNTTドコモのFOMA端末「らくらくホン プレミアム」の報道関係者向け体験イベントを開催した。

 「らくらくホン プレミアム」(F884i)は、シニア層に向けた使い勝手を追求したモデルながら、ワンセグやおサイフケータイ、GPS機能、GSMなどリッチな機能を盛り込んだ富士通製折りたたみ型端末。富士通製の90Xiシリーズのように、ディスプレイが左右に90度ずつ傾く「ヨコモーション」スタイルを採用している。

 “プレミアム”の名前の通り、高級感のあるデザインが取り入れられており、従来の「らくらくホン」シリーズらしくない上質感を演出している。デザインを監修したのは、「らくらくホン ベーシック」のプロダクトデザインを手がけた、グラフィックデザイナーの原研哉氏。イベント会場には、デザインが決定されるまでに開発されたコンセプトデザインなども展示されていた。


端末を閉じたところ すっきりしたデザイン

開いたところ ボタン部

側面部 もう一方の側面

端末上部に赤外線通信機能 ヒンジ部

底面部 こちらは透明な外装の試作機

製品化までのコンセプトモデルが並ぶ さまざまなボディカラーを検討

デザインが完成するまで1 デザインが完成するまで2

音声入力機能

音声入力メール
 会場では、「らくらくホン プレミアム」の代表的な機能が体験できた。注目を集めていたのが、「音声入力メール」だ。ドコモの905iシリーズでは、各モデルに音声入力機能が搭載されている。「音声入力メール」自体はドコモが提供するサービスとなるが、現在対応しているのは「らくらくホン プレミアム」のみ。このサービスを利用すると、声でメールの本文が作成できる。

 通常のメール作成画面から音声入力を選択すると、専用のサーバーと接続し、作成準備画面になる。決定キーを押してから作成したい文章を声で入力すると、声の特徴点のデータがサーバー側に送信され、サーバー側で変換、テキストデータとして端末にデータが送信される。音声認識エンジンはアドバンスト・メディアのDSRというエンジンが使われれている。同社は、パソコン向けの音声入力ソフト「AmiVoice」などを展開している。

 だが、会場での認識結果は、完璧とは言い難いものとなった。スタッフによれば、自由文による音声認識は大変で、クセをつかむ必要があるという。今回、「らくらくホン プレミアム」に搭載したのは、数字キー入力以外のインターフェイスを新たに導入するためだという。なお、認識結果は再入力も可能で、文節ごとに数字キーで修正も可能となっている。

 「音声入力メール」の利用料は月額210円で、30日間は無料で試用できる。音声の入力にはパケット通信料がかかり、50文字程度を音声入力した場合、パケットパックなど未加入で7円程度かかるという。

 なお、「らくらくホン プレミアム」には、GPS搭載の「らくらくホンIV」と同様にナビゲーションアプリ「地図ナビソフト&らくらく乗換案内」がプリセットされている。これまで同様にこちらも音声入力が可能で、認識エンジンは「音声入力メール」と同じ仕組みが採用されている。ただし、自由文の場合と違い、駅名などの入力など認識条件が特定されるため精度が高いとのこと。


メール本文の作成画面から音声入力が呼び出せる 「おはようございます」と正しく認識された

「おはようございます」が正しく認識されなかった 「おはようございます。本日は富士通のらくらくホンの内覧会に来ています」の認識結果

地図アプリでも音声入力可能 駅名などの入力は精度が高い

ヨコモーション

ワンセグ
 「らくらくホン プレミアム」では、ヨコモーションスタイルを採用しており、右に傾けるとワンセグ、左に傾けるとカメラ機能が呼び出せる。F90Xiシリーズのヨコモーションケータイでは、待受画面から機能を呼び出すだけでなく、さまざまな機能が横画面で操作できる。

 「らくらくホン プレミアム」では、この機能をわかりやすくするために、待受画面に限らず右に傾けるとワンセグ、左でカメラが呼び出せるように変更されている。ワンセグ画面も字幕や時計の表示が大きくなっているほか、録画などの設定メニューや、テレビ番組表にも大きな文字が採用されている。


左のF905iと比較、字幕が大きい 設定メニュー

テレビ番組表 アンテナは伸ばしやすいように少しだけ突起している

そのほかの機能

騒音環境の実験
 このほか、おサイフケータイなどにも対応している。しかし、両親へ「らくらくホン プレミアム」をプレゼントする場合など、おサイフケータイの機能を制限したいという場合も考えられる。「らくらくホン プレミアム」では、メニュー画面やツール画面からおサイフケータイ機能をロックできるため、機能の制限も可能だという。

 端末のベースとなったモデルは「F905i」だが、従来の「らくらくホンIV」の機能なども踏襲されている。「スーパーはっきりボイス」「はっきりマイク」といった騒音環境などでも音声が聞き取りやすく、また伝えやすくなる機能なども盛り込まれている。

 イベントで説明を行なっていた富士通のある担当者は、「シニアに限らず、今回のプレミアムの使い勝手を評価していただけると思う。実は私も変えてしまおうか考えているんですよ」と語っていた。


左から「らくらくホンIV」、「らくらくホン ベーシック」、「らくらくホン プレミアム」。店頭では併売されるという


URL
  製品情報(富士通)
  http://www.fmworld.net/product/phone/f884i/
  富士通
  http://jp.fujitsu.com/

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(津田 啓夢)
2008/04/11 15:07


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