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【 2009/06/26 】
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携帯フィルタリング利用率は小学生で57.7%、総務省調査
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ドコモ、スマートフォン「T-01A」を28日より販売再開
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ソフトバンク、ブランドキャラクターにSMAP
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カシオ、携帯での閲覧にも対応した画像変換ソフト
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テレビ朝日、iモードで動画配信「テレ朝動画」を開始
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ファーウェイ、東京に「LTEラボ」開設
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SoftBank SELECTION、iPhone 3GS向けケース3種発売
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「G9」の文字入力に不具合、ソフト更新開始
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アドプラス、iPhone 3G向けコンバージョンレンズ
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サムスン、研究開発拠点の広報館を公開し携帯戦略をアピール
R&Dセンターである水原事業地区の中心となるビル
サムスン電子とソフトバンクモバイルは、携帯電話事業に関連して韓国・水原(スウォン)にあるサムスン水原広報館を、日本の報道陣向けに公開した。関係者しか入れないサムスン電子のR&Dセンターである水原事業地区内にある施設で、写真撮影が許可された形で日本向けに公開されるのは今回が初めてになるという。また、サムスン電子の携帯電話の担当者からプレゼンテーションも行なわれ、同社の日本市場での戦略なども語られた。
水原事業地区は、サムスンに関連する4つの会社で構成されている事業地区で、現在は研究開発の拠点として大きな役割を担っている。52万坪という広大なエリアを誇る同地区にはヘリポートも用意されており、出張などにでかける社員のために1日2便運行されているという。
広報館で展示・紹介されているものは、同社の最先端のデジタル機器から家電製品まで約280種類にもおよぶ。また、併設されている歴史館では、1969年の操業以後からのさまざまな製品が年代別に紹介されている。今回の取材では、携帯電話を中心に広報館の撮影が許可された。
広報館では、最新の薄型端末やハードディスク内蔵型、10メガピクセルカメラ搭載型などエポックメイキングな携帯電話を展示。さらに、B&Oとのコラボレーションモデルでルイ・ヴィトンのケースがセットになったものや、映画「マトリックス」に登場したモデルのモックアップなど、欧米向けの製品や話題の製品も展示している。
事業地区は広大な範囲に及び、中心部はゲートで出入りが厳しくチェックされる
水原広報館の携帯電話コーナー
カード型のGSM端末「SGH-P310」。バッテリー部で一体になった革製ケースが付属
キーボードを備えたスマートフォン「SGH-i320」
MP3プレーヤーのように小型で1GBのメモリを内蔵するCDMA端末「SPH-S4300」
カラフルなラインナップを揃えた「SGH-X520」
映画「マトリックス」に登場した端末。GSM端末として日本、アメリカでオークションのみに登場した
なぜか上下が逆だが、1999年に登場した腕時計型携帯電話
サムスンの成長の原動力を3つの要素で示す
故障率の低さなど、品質面が評価された事例
プレゼンテーションの時間では、韓国のサムスン電子の重役から挨拶が行なわれ、「最近の携帯電話ビジネスは非常にドラマチックな展開。技術、メーカー、サービスの競争が繰り返されており、無線、有線の融合も早いスピードで進んでいる」と市場の展開の早さを述べたほか、日本市場については「サムスンの名をつけて出しているので、ワールドクラスのクオリティに責任を感じている。プレミアムライン、バリューラインの2つのラインの投入を引き続き検討し、品質、デザイン、技術など素晴らしい製品を日本に紹介していきたい」と語り、日本市場でも積極的に展開していく方針を明らかにした。
続いて世界戦略や日本での戦略にも担当者から触れられた。同氏はサムスンの端末について、デザインや故障の少ない品質、世界のデジタル放送に対応したテレビ機能などを特徴として紹介。トレンドの機能を搭載するとともに、4Gなど次世代の通信技術への開発投資も積極的に行なっているとした。
薄型端末のシリーズとして同社は「Ultra Edition」シリーズを展開しているが、3GSMで発表された新たな4機種も紹介し、「スリムなボディに最新のテクノロジーを搭載した、薄さと機能の完全なバランスがUltra Edition」とアピール。またデザインへのこだわりについても、高級オーディオ機器などを展開するB&Oとのコラボレーションモデル第2弾がまもなく登場することを明らかにした。
今後の取り組みについては、サービスの「コンバージェンス」が重要とした。同氏はすべてのデバイスと機能を載せた端末を目指すとし、ゲームやテレビ、PDA的な機能などを積極的に携帯電話に集約していく方針を明らかにした。
日本市場に対する取り組みでは、ファッション、ヤングジェネレーションといった現在のターゲットに合ったラインナップを強化していくという。薄型端末の強化に加えて、Flash待受や画像編集機能、日本向けの端末で搭載している韓国語メールをやりとりできる機能などを搭載していることもアピールし、究極的には製品とサービスを融合させた端末を目指すとした。薄型端末のラインナップでは、折りたたみ型、スライド型、ストレート型などの多彩な種類の端末を投入していることを紹介。またHSDPA対応端末も、今後より高速なタイプに対応した製品を投入していくとした。
担当者は記者からの質問にも答えた。日本市場で次々に端末を投入するなど、開発の早さの理由を尋ねられた同氏は、「日本の人からはよく言われること。ユーザーに対して柔軟で早い対応が重要と考えている。短い開発期間を維持していくことが重要」と述べた。また、日本市場に参入しての感想を聞かれた同氏は、「難しい。大変です」と語り、他の市場とは勝手が異なる日本市場での苦労を窺わせた。さらに具体的に日本の難しさを聞かれると、「モバイルに対するユーザーの感覚、レベルが高い。例えばアメリカなどではパソコンの延長と捉えられることもあるが、日本ではまずつながらなければダメで、電話の進化系として捉えられている。日本のユーザーは求めているレベルが高い」と日本市場の印象を語った。
薄型端末について「どこまで薄くするのか」との質問が出されると、「第一はユーザビリティ。ユーザーが使いにくいと感じるなら薄さに意味はない。ヨーロッパ、アメリカ、日本などで感覚が異なっており、適したものを投入していく」と語った。
今後はサービス面の融合も進んでいくとする
ウルトラ・エディションはさまざまな要素を完璧なバランスで搭載しているという
日本市場でもソフトバンク向けに薄型を端末を次々に投入
製品とサービスの融合を目指す
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「Anycallスタジオ」や電気街を訪問
ソウル近くの新村にある「Anycallスタジオ」。Anycallとはサムスンの携帯電話でのブランド
このほか、サムスンとソフトバンクモバイルによる韓国のプレスツアーでは、サムスン直営のフラッグシップショップ「Anycallスタジオ」と大型の販売店「竜山電子ランド」の取材も企画された。
「Anycallスタジオ」ではサムスンのさまざまな最新端末を使って展示やデモが行なわれているほか、ショーケースでは世界初の機能を搭載した機種やデザインに関する賞を受賞した端末、オリンピックに協賛した際の端末など、同社の歴史を彩る端末が紹介されている。
テレビ電話から写真のプリントサービスまで最新機能に触れられる
端末搭載のゲームもテレビ画面で楽しめる。写真はタイトーのレイストーム。ストレスなく動いていた
動画や音楽再生機能を堪能できるコーナーでは、簡単なホームシアターシステムに接続されたデモを体験可能
ワンセグに相当するデジタル放送のDMBでは、地上波に加えて衛星チャンネルも受信可能。いずれも基本的に月額料金を支払って視聴するという
レザーケースに包まれたカード型端末「SCH-V870」はビジネスマンがターゲット
キーは独立したボタンタイプ。金属調のボディが高級感のあるデザイン
2階にはカウンターで最新端末を展示。このコーナーでは実際に購入も可能
オリンピックに協賛した際に使われた端末を展示。北京五輪では試合結果をリアルタイムでユーザーに配信するような仕組みも考えているという
長野オリンピックの場所にはドコモの「N206」(NEC製)と「314S」(シャープ製)が展示されていた
B&Oとのコラボモデル。約120万ウォンで、ルイ・ヴィトンのケースとのセットは約200万ウォン(25万円以上)だとか
子供向け携帯では、童話の読み上げ機能を搭載。4カ国語に対応し、日本語の表示と読み上げにも対応していた
店内にはサービスとして携帯電話を殺菌するという装置が置かれていた
アメリカで各1,000台限定で販売された3つのコラボモデル。これはアナスイ・モデル
ベッツィ ジョンソンとのコラボモデル
ダイアン フォン ファステンバーグとのコラボモデル。いずれのコラボモデルも発売後すぐに売り切れたという
ソウル近くの電気街・竜山にある竜山電子ランド
「竜山電子ランド」の携帯電話販売コーナーでは、韓国の携帯電話販売店の実際を垣間見ることができた。韓国内でシェアは48%と一番人気のサムスン製の端末だが、販売店でもさまざまな機種が並べられて販売されている。店頭を見て感じる日本と違う点は、同じ端末がキャリアごとに用意されていること。また、携帯電話に限らずオープン価格の製品は店頭に価格が表示されておらず、基本的に値段は店員に聞いたりする。その結果、販売価格の競争も激しくなっているという。なお、購入や機種変更の際には、キャリアの利用期間や利用金額などに応じてインセンティブのような販売補助がキャリアから行なわれ、利用期間の長いユーザーは安く購入できる仕組みもあるという。
現在人気の端末は、薄型の端末とのこと。また、多くのユーザーはデザインで選ぶ傾向になっているという。これまでは高機能なモノが主流で、現在もデジタル放送対応モデルが人気とのことだが、最近では機能が少なくても薄型の折りたたみ型端末やスライド型の端末が売れ筋になっているとのことだった。
携帯電話販売コーナーの一角
最新端末や売れ筋商品がディスプレイされている。価格表示は無く、聞いて確認する
現在人気という薄型のモデル
こちらはストレート型の最新端末
訪れた店で最も人気のモデル。いずれも薄型で、左はビジネスマンに人気という
こちらは価格が下がって人気が出てきたという女性向けのモデル
ほかのフロアの家電コーナーには韓国ならではの「キムチ用冷蔵庫」が。野菜室が搭載されているものもある。一般家庭への普及率は約40%という
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URL
サムスン電子(英文)
http://www.samsung.com/
ソフトバンクモバイル
http://mb.softbank.jp/mb/
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(太田 亮三)
2007/02/28 11:58
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