|
|
アイピーモバイルは、増資や経営体制の改編とともに、今年10月に予定していたサービス開始時期を2007年春に延期すると発表した。
2006年10月1日を運用開始予定時期とする「特定基地局の開設計画」が認定されていた同社に対しては、2GHz帯の15MHz幅(2,010~2,025MHz)が割り当てられている。同社はTD-CDMA方式でデータ通信サービスを提供する予定だが、これまでの計画では5MHz幅を使うシステムを用いることになっていたのに対し、今回明らかにされた計画では、新技術を取り入れることで10MHz幅を使うシステムに変更されることになった。これにより、通信速度は下り最大11Mbps、上り1.7Mbps、平均スループット3Mbpsになるという。
この数値は、従来システムのほぼ倍となるが、新システム導入を理由として、同社ではサービス開始時期を今年10月から来年春に延期するとしている。
このほか、40億5,000万円の増資も発表。ただし、増資割当先は「既存株主関係企業」とだけ説明されており、具体的な企業名は明らかにされていない。この増資により、アイピーモバイルの資本金は33億5000万円、資本準備金が20億2500万円、合計で53億7500万円(発行済株式23万7,500株)になる。
さらに、企業の経営支援やM&Aのコンサルティングなどを主業務とするリヴァンプとの業務提携も明らかにされた。リヴァンプ代表パートナーの浜田宏氏がアイピーモバイル取締役に就任する。アイピーモバイルの経営陣にはこのほか、CSK-IS取締役副社長に就任予定の加藤隆哉氏、インターネットイニシアティブ(IIJ)取締役の時田一広氏、マルチメディア総合研究所取締役の森生明氏も取締役に就任する。あわせて、これまで同社取締役だった丸山孝一氏、竹内一斉氏、竹内大志氏は退任し、執行役員に就任する。
総務省 総合通信基盤局 移動通信課によれば、「事前にアイピーモバイルから相談は受けていたが、詳細は今後あらためて聞くことになるだろう。同社の報道資料を見る限り、TD-CDMAでデータ通信サービスを提供するという本質的な部分に変更はないと考えている。ただし、サービス開始時期などの変更については、あらためて申請を行なってもらうなど、何らかの措置が必要だろう」としている。
■ URL
プレスリリース(PDF形式)
http://www.ipmobile.jp/info/img/06-001.pdf
■ 関連記事
・ アイピーモバイル、目指すは「ポケットの中のブロードバンド」
・ アイピーモバイル、新規参入の事業計画を説明
・ 総務省、新規参入希望の3社に免許付与
(関口 聖)
2006/07/28 11:39
|
ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
Copyright (c) 2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.
|
|
|
|
|