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イー・モバイル、サービス開始から5年で500万加入を目指す

イー・アクセスおよびイー・モバイル 代表取締役会長兼CEOの千本 倖生氏

事業計画の概要

吉本興業からも出資も受け、サービス面でも提携
 イー・アクセスと同社子会社のイー・モバイルは、携帯電話事業への新規参入が認められ、10日に「特定基地局の開設計画」の認定証が交付されたことを受けて、都内で記者会見を開催した。

 会見には、イー・アクセスおよびイー・モバイルの、代表取締役会長兼CEOの千本 倖生氏、同代表取締役社長兼COOの種野 晴夫氏、同代表取締役副社長兼CFOのエリック・ガン氏が出席。事業計画やサービスの概要について、質疑応答を中心に会見が行なわれた。

 千本氏は会見の冒頭で挨拶を行ない、「新しいビジネスモデル、新しいサービス、日本のモバイルを決定的に変えるようなサービスで世界一級の市場にしたい」と意気込みを述べるとともに、「計画に変更は無く、まずは(参入から5年で)500万加入を取りたい」と具体的な目標を改めて示した。新たに吉本興業など数社からの出資を受けることも会見中に発表され、TBSや米Goldman Sachs(ゴールドマンサックス)などからの出資を含め2005年度内に1,000億円の資金を調達可能とした。吉本興業については「極めて有力なパートナーで、出資を伴った戦略的提携」とし、コンテンツサービスでも連携を深めていくことが明らかにされた。

 イー・モバイルでは、2006年度中のサービス開始を目標としており、当初はW-CDMA方式のデータ通信カード型端末で、東名阪を中心にサービスを展開する予定。音声通話サービスも2007年度中に開始を予定する。

 約200万というのイー・アクセスのADSLユーザーとシームレスに連携するサービスを提供するとしており、公衆無線LANスポットとも連携していく予定という。具体的な利用料金などは戦略上明らかにされなかったが、千本氏は低廉な料金も特徴としながら「料金以外の特徴も含めたものにしたい」とした。

 端末提供メーカーは、海外のメーカーを含めて交渉中という。また、米サン・マイクロシステムズからは、イー・モバイルの端末に対し、Java技術の供給で同社と提携することが発表されている。

 端末の販売形態は国内の既存3キャリアと同様に、イー・モバイルがメーカーから端末の供給を受けて販売するという形式。店頭ではインセンティブを設定して価格競争力も持たせるという。


イー・モバイルに割当てられた周波数
 千本氏は、現在の携帯電話市場が飽和状態にあるとの指摘を否定し、「携帯電話の普及率はまだ70%。海外では1人で2~3台持つような普及率100%以上の国が少なくとも5カ国はある。電話モバイルでは100%が上限かもしれないが、新しい技術が出てきた時には今まで想定できなかったことがたくさん起こる」と述べて、「2年後を見ていて下さい」と市場開拓やシェア獲得への意気込みを語った。

 サービスエリアの展開については、千本氏は「今回割当てられた5MHz幅だけでは対等に戦えない。全国サービスは約束するが、東名阪の展開中には他の地域において2年なら2年といった時限的なNTTドコモへのローミングも考えている」としたほか、種野氏は「ドコモに免許を取ってからと言われたので、具体的な交渉はこれから。今のところ交渉はNTTドコモ以外考えていない」と述べ、全国サービスの準備ができるまでは「大きな胸を借りるつもりで」(千本氏)ドコモへのローミングを検討しているとした。

 しかし一方で、千本氏は9日に発表されたNTTの中期経営戦略を厳しく批判した。固定網で圧倒的なシェアを持つNTT東西とドコモが次世代IPネットワークをシームレスに構築していくとの内容に警鐘を鳴らす同氏は、「公正競争上、極めて問題で、独占的なネットワークに再び戻るのは独占禁止法上も極めて疑義がある。昨今の考え方からしても歴史に逆行する」との考えを明らかにし、「今後の日本の消費者にとっても十分議論すべき」と述べて、NTTグループの戦略に「深刻な懸念を抱く」とした。

 基地局の建設については現在下調べの段階としており、2006年から具体的な展開を始めるとしている。また、MVNO事業を求める他社に対して、同社のインフラ提供も予定している。WiMAXへの対応については「サービス開始当初は採り入れない」(種野氏)としたものの、導入の検討を含めて「準備の勉強はしている」(千本氏)とした。



URL
  イー・モバイル
  http://www.emobile.jp/
  イー・アクセス
  http://www.eaccess.net/

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(太田 亮三)
2005/11/10 19:59

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