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KDDI小野寺社長、今年最後の会見で2004年を総括

 KDDIは15日、2004年最後となる定例記者会見を行なった。代表取締役社長の小野寺 正氏が2004年を総括した所感を述べるとともに、周波数再編に関する議論についての意見、来年度に向けた抱負などについて語った。


KDDI 代表取締役社長 小野寺 正氏
 会見ではまず、今年を振り返っての所感が述べられた。その中で小野寺氏は「競争の激しい1年だった」と述べ、「3Gコンテンツの普及や法人利用の拡大で、新しい環境へ変化しつつある。業界が大きな変革期を迎える中、DDIポケットの譲渡やツーカーの完全子会社化、その他の子会社群の強化に務めた」とし、グループ全体の強化に務めた1年であったとした。

 au事業では、定額制の導入やダブル定額の導入に触れたほか、パソコン向けサイトを閲覧できる「PCサイトビューアー」を搭載した携帯電話(W21CA)の開発、「ユーザーのニーズを先取りした」という「talby」の発売、「着うたフル」の提供や法人向け「オフィスワイズ」の提供などを挙げ、顧客満足度の向上に努めたとした。また、「台風や地震など大規模な災害が続き、安心して暮らせる社会への関心が高まる中、被災地では基地局の迅速な復旧に努めた」と述べた。

 12月の携帯電話事業については「かなり順調に推移している」とし、auが引き続き契約数などで好調な伸びを示しているとしたほか、ツーカーが発売した「ツーカーS」の好調ぶりにも触れた。サービス面では、「着うたフル」が12月13日現在で31万ダウンロードを突破していることが明らかにされ、「ブレイクは意外と早いのではないか」と期待を寄せた。

 このほか、同日発表された内容についても触れた小野寺氏は、原宿に来年3月にオープンする予定の施設「KDDI DESIGNING STUDIO」について「ユーザーとの相互理解を深めるための取り組みとしては、au初の試み」と説明。災害用伝言板サービスについては、NTTドコモの災害用伝言板にない機能として、あらかじめ指定した家族や知人などに、伝言板に安否情報が登録されたことをメールで知らせる機能を紹介し、災害発生時の運用開始のタイミングについては「できればドコモと同じタイミングでやりたい。今後、ドコモとさらに協議をしていく必要がある」との考えを明らかにした。


KDDI DESIGNING STUDIOの外観イメージ 災害用伝言板の利用イメージ

 2005年については、新たに導入する新方式の通信技術などはないとしながらも、すでに発表済みのFeliCa対応端末を導入していく予定であることを改めて示した。FeliCa対応端末については「サービスが課題」とし、対応端末の導入と合わせて進めていくことが重要であるとした。

 端末のラインナップについて、海外メーカーの製品をラインナップに加えることはないのかと問われた同氏は、「海外の製品であろうと、良いものであれば揃える」との考えを示した。しかし、KDDIがCDMA2000を採用している都合上、多くの海外メーカーは実質日本市場向けに端末を作り直さなければならず、「その点は弱みだ」と率直な意見を述べた。また同氏は、他キャリアで海外メーカーの端末の発売が相次いでいることには疑問を呈し、「携帯電話は国民性などと結びついているもの。海外向けに出荷された端末が日本ではたして受けるのか、Unknown(未知・不明)だ」との考えを明らかにした。

 「携帯電話用周波数の利用拡大に関する検討会」の第5回会合が前日に行なわれていたこともあり、周波数の再編、新規事業者参入などの問題にも質問が及んだ。同氏はこれまでの主張を繰り返した上で、ソフトバンクBBの姿勢に対しては「ルールや予定表があるのに違うことをいきなりやりたいという。新しいルールをつくるのは構わないが、あの場はそういう場ではない」と述べるとともに、「今使っている周波数をよこせというのは無理。これが許されるようでは誰も事業運営などできない。新しい技術で新しい周波数に参入するのはいいが、800MHz帯を取り上げるというのはエゴ。800MHz帯に固執するのも全く理解できない」と同社の姿勢を批判した。

 また、安易にデュアルバンドの端末を発想する点にも疑問を示し、「なぜ全部の機種がデュアルバンドやトライバンドでないのか。それは端末や運用面でコストが上がるからだ。誰もデュアルバンドなんてやりたくなく、仕方なくやること。また、どちらかの周波数帯が空くことになり、デュアルバンドを採用するということは、周波数の有効利用を自らできないと言っているようなもの」と述べ、デュアルバンド端末を利用した政策は周波数の有効利用の観点からも得策でないとの考えを改めて示した。



URL
  KDDI
  http://www.kddi.com/

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(太田 亮三)
2004/12/15 18:01

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