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ノキア、「Series 60」の開発者向けセミナーを開催
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ノキアが提唱する携帯電話向けプラットフォーム「Series 60」に関するアプリケーション開発者向けセミナー「Forum Nokia Symbian・S60アプリケーション開発セミナー」が25日、都内で開催された。
■ Series 60対応端末を年内に1,000万台出荷
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ノキア・ジャパン
大塚孝之氏
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セミナーの開催にあたり、ノキア・ジャパンのモバイルフォン事業部Forum Nokia 日本代表の大塚孝之氏からSeries 60の今後の展開についての説明があった。
同氏によれば、現時点で提供されているSeries 60採用端末はGSM方式のみの対応となっており、日本では対応端末を利用できない状況だが、基本設計はW-CDMA方式など、他の通信方式にも対応可能になっている。同氏は、具体的なリリーススケジュールは明らかにしなかったが、「楽しみに待っていてほしい」とコメントした。
現在のところ、Series 60に対応した端末は「Nokia 7650」と「Nokia 3650」の2機種。ゲーム機能にこだわった「N-Gage」や、ちょうど1週間前に発表された「Nokia 6600」も年内に登場する見込み。同氏は「年内にノキアだけで1,000万台のSeries 60対応端末を出荷する」と、アプリケーションを提供するベンダーにとって魅力のあるプラットフォームであることをアピールした。
ノキアでは、シーメンスやサムスンといった他の携帯電話メーカーにもSeries 60をライセンスしており、シーメンスからは「SX1」、サムスンからは「SGH-D700」といった端末が今年度中に発売される見通しだという。
■ 携帯のプラットフォームもオープンに
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シンビアン
小西一弘氏
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続いてプレゼンテーションを行なったのは、Series 60で採用されているOS「Symbian OS」の開発元シンビアンのテクニカルディレクター、小西一弘氏。
小西氏がプレゼンテーションを開始しようとしたところ、ノートパソコンがフリーズするハプニングがあったが、同氏はこれを逆手にとり、「携帯電話でこんなことが起きれば死ぬ人も出てくる。ノキアがシンビアンを選んだのは、その信頼性の高さを評価したから」と語り、会場を沸かせた。
当初、PDA向けのOSとして出発したシンビアンだが、同氏によれば、現在は完全に携帯電話にターゲットを絞っているという。2000年にはエリクソンから「R380」というモデルが登場、こちらにはSymbian OS V5が採用されていた。ただ、この時点では、現在のバージョンのように、アプリケーションをダウンロードして、インストールするといったことが行なえなかった(Javaアプリケーションを除く)。同氏はこれを「クローズドフォン」と表現している。
翌年にはSymbian OS v6.0を搭載した「Nokia 9210」が登場し、ネイティブアプリケーションのインストールが可能になった。その後、Symbian OSはv6.1、v7.0、v7.0sと進化を遂げた。日本でもNTTドコモの富士通製FOMA端末「F2051」「F2102V」にv6.1が搭載されている。ただし、FOMA端末では、ドコモの意向もあり、ネイティブアプリケーションのインストールは不可能となっている。
小西氏は、全世界の携帯電話メーカー別シェアのうち、80%以上を占めるメーカーがSymbian OSのライセンシーであることを示した上で、今後も続々とSymbian OS搭載端末が出荷されるであろうと見通しを語った。
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Symbian OS搭載端末の出荷状況
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今後も搭載端末が続々登場予定
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■ BREWとの違いはUI機能
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ノキア・ジャパン
小林潔氏
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次に、ノキア・ジャパンのノキア・モバイル・ソフトウェア アライアンス・アーキテクトの小林潔氏から、Series 60の概要についての説明があった。同氏からは現行のSeries 60 Platform 2.0の特徴として、JavaのサポートがMIDP 1.0ベースからMIDP 2.0ベースになったことや、ユーザーインターフェイスを簡単に切り替えられるUIテーマ・フレームワーク、SMILやストリーミングへの対応、メールとWebの同時アクセスなどが一通り説明された。
その後の質疑応答では、同じ携帯電話向けのプラットフォームとしてクアルコムのBREWとの違いについて、小林氏は「APIという観点からすれば、どちらも同じかもしれない。決定的に違うのはUI関連で、Series 60ではそのガイドラインも策定している」と語った。また、日本国内でSeries 60対応端末が登場する見込みについて、同氏は「なるべく早く実現できるようにがんばっている」と、大塚氏と同様の回答を繰り返すにとどまった。
■ デモスペースには「Nokia 6650」も
このほか、セミナー会場の外には「Nokia 7650」「Nokia 3650」「Nokia 6600」「N-Gage」といったSeries 60対応の携帯電話の実機が並べられ、デモが行なわれていた。この中には、Series 60には対応していないものの、国内で販売が開始されたW-CDMAとGSMのデュアルモード端末「Nokia 6650」の実機も展示されていた。
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左から7650、9210、6600
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N-Gage
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6650
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画面を見るとJ-フォンのW-CDMAネットワーク上で動いていることが分かる
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■ URL
Forum Nokia
http://www.nokia.co.jp/forum/
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(湯野 康隆)
2003/06/25 19:57
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