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インターネット協会・国分氏、「出会い系サイトには技術的対処で」

 3月6日、7日の2日間、都内で青少年が携帯電話経由で利用するインターネットのあり方を考える国際ワークショップが開催されている。7日午後のプログラムには、インターネット協会 副理事長の国分明男氏が登場し、自由な通信を守りながら技術的な手段で出会い系サイトなどへどう対処していくかを語った。


基本的に制限は行ないたくない

インターネット協会 副理事長 国分明男氏
 講演冒頭、国分氏は「インターネット上のものに対して、基本的に制限したくない。しかしながら暴力的な内容やわいせつなものなど、子どもに見せたくないものが存在する。司法の効力も国内だけに限られるため、何らかの技術的対策が必要」として、警察庁・木岡氏が技術的な方策は困難であるとした講演と対照的な見解を示した。

 国分氏は続けて「(規制と通信の自由を守るという)バランスを実現する1つの方法としてフィルタリングがある」と、同氏がこれまで関わってきたインターネット上のコンテンツにおけるフィルタリング技術について語った。

 同氏によると「以前はクライアントマシンに搭載するフィルタリングソフトを開発してきたが、現在はサーバー上で動作するものを開発している」と述べ、アダルトコンテンツなどにおいては高い精度でフィルタリングが可能になってきた現状を説明した。

 その一方で同氏は「出会い系は、フィルタリングに使用するキーワードが実際に記載されていなくとも、文脈だけで意向を伝えている場合がある。現在の技術・ソフトでは文脈の判断はできず、フィルタリングしにくい」と述べた。


高い精度でキーワードなどによるフィルタリングが実現できるようになってきたという

ICカードによる個人認証に期待

 国分氏は、既存の技術では、出会い系サイトの規制は難しいとの判断を示したが「携帯電話向けのJavaアプリでフィルタリングサーバーを経由してインターネットアクセスするブラウザを提供し、アクセス制限を行ないたい」と述べた。

 さらに同氏は、「端末の利用を所有者だけに特定できる個人認証技術が必要ではないか」との認識を示し、日立製作所、松下電器産業、東芝の3社が中心となって開発が進められている「MOPASS(Mobile Passport)カード」を挙げて、日本でもFOMAなどで採用されているUIMカードにアクセス制限を実現できる仕様や技術を盛り込む動きがあることを紹介した。

 また国分氏は、「日本では、犯罪を犯したときに指紋を採取される。指紋認証に対する心理的抵抗が大きいのではないか」として、カメラ付き携帯電話で所有者の顔を撮影することで認証を行なう方式などが有望ではないかと語った。


専用ブラウザアプリで、携帯電話からでもフィルタリングを実現したいという 個人認証手法としてSIMカードなどを有望視。海外からの来場者向けにSIMカードは日本では馴染みがないことを説明する場面も

「MOPASS」などICカード上で複数のアプリケーションが実行可能になる技術を紹介 SIMカードの個人情報エリアに「年齢」という項目を付け加えるだけでも効果があるのではないかという

個人認証のためのバイオメトリクス技術は、指紋よりも顔写真が良いのではないかと語った


URL
  インターネット協会
  http://www.iajapan.org/

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(関口 聖)
2003/03/07 18:09

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