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【mobidec 2001】
KDDI、次世代の携帯電話ビジネス展開をテーマに講演

 8月29日と30日の両日にわたり、お台場のホテル日航東京で、モバイル・コンテンツ・フォーラムが主催する「MCFモバイル・デベロッパー・コンファレンス2001(mobidec 2001)」が開催されている。ここでは、初日の29日にKDDI株式会社au商品企画本部 モバイルインターネットビジネス部 部長の高橋誠氏による「KDDIの携帯電話ビジネス次世代への展開」と題した講演をレポートする。


データ利用の促進が今後のテーマ

KDDI モバイルインターネットビジネス部 部長 高橋誠氏
 高橋氏は、auのEZweb端末稼動状況を紹介。2000年11月よりEZweb@mailのサービスを開始したが、それ以後トラフィックが伸びていることをグラフで示した。一方、これまで大きな伸びを示してきた音声トラフィックの増加は落ち着いてきており、今後はデータトラフィックをどれだけ使ってもらえるかがサービスのテーマになると述べた。

 7月からサービス開始したezplusについては、Javaアプリケーションのサイズ制限が50KBまでとNTTドコモの5倍であることについて、ダウンロードにかかる時間など、社内でも議論はあったが、より豊かな表現力を持ったアプリケーションが提供できることを優先したという。「ezplus通信」機能による端末間通信を利用したコンテンツ「鉄拳」の画面を紹介するなど、リアルタイムの端末間通信で対戦ゲーム、コミュニケーションツールなどへの発展が見込まれると述べた。また、ezplus対応端末は現在のところC451H、C452CAとストレート型2機種がリリースされているが、この秋から折りたたみのezplus対応機を数機種投入する予定であることを明らかにした。

 そのほか現行のサービスとして、GPSと、cdmaOneの「3つの電波を利用して音質を向上させる」という機能を利用したGPSOneを紹介。「誤差は場所にもよるが一桁メートル単位」まで精度が上がっているとして、すでにセコムが「ココセコム」のサービスでGPSOneのサービスを利用しているが、今後GPSOneをサービスの柱のひとつとして注力、利用促進を図っていく考えを示した。


「ezplus通信」機能による端末間通信を利用したコンテンツ「鉄拳」のサービスイメージ モバイルエージェント機能を利用したezplusアプリケーションのイメージ

EZwebオープン化は推進、しかし「土管屋になる気はない」

 今後auブランドで提供していく動画について高橋氏は「ドコモさんのM-stageとはまったく違う考え方のサービスになる」として、auでは動画コンテンツはあくまで既存のEZwebコンテンツサービスの延長線上にあると捉え、スポーツニュースのハイライトシーン、映画やテレビの予告編、視聴用ミュージックビデオやリアルタイムの渋滞/波情報など、長くても数十秒、平均的には十数秒程度の動画を提供していくと述べた。ユーザーにとっても自然に動画コンテンツを楽しめることを重視していくという。

 また、総務省がキャリアにオープン化を迫っている携帯コンテンツについては「当社としては、EZwebのオープン化は積極的に進めていきたいと考えている」とした。より具体的には、ポータルの解放、ISPへのネットワーク解放、コンテンツ回収代行の拡大やコンテンツ採用基準の公開などを今後行なっていく考えだという。ただし、ポータルを解放するからといって「土管屋になる気はまったくない」と語気を強めて強調。ポータルの解放イコール、キャリアのサービスとしてユーザーに信頼され発展してきた携帯コンテンツの主導権をまるごと放棄することではないと述べた。


既存EZwebコンテンツの延長線上のサービスとして短い動画コンテンツを提供 EZwebオープン化のイメージ。プロバイダーやポータルなどがより参加しやすい形にする

次世代戦略については、既定方針を確認

2002秋から600kbpsのHDRサービスを開始予定。既存のインフラを利用するため、エリアカバー率では圧倒的に有利だ
 今後については、講演開始時間がややずれたこともあり駆け足での紹介となり、これまで同社が講演などで示してきた方針を確認するに留まった。すなわち、今年度内のWAP2.0、開発環境BREW、cdmaOne 1Xの導入、2002年秋のcdme2000 1X-EV(HDR)の導入だ。

 高橋氏は、WAP2.0の導入により(現在も多くの機種で事実上Compact HTMLページなどが見られるようになっているが)、XHTML+WML(Compact HTMLを包含)言語が標準となり、PC向けコンテンツとの親和性が高まると述べた。また、BREWについては別にクアルコム社による講演が行なわれるため詳しく触れることは避けたが、年度内に導入見込みであるとして、au端末向けのアプリケーションプラットフォームとして、Java(ezplus)とBREWが2本柱となっていくことを図示した。

 IMT-2000へのロードマップとしては、秋の導入が見込まれる144kbpsのcdmaOne 1Xから、2002年秋に導入を予定している600kbpsのcdma2000 1X-EV(HDR)を挙げ、「高速かつ安価」で、より充実したサービスを提供していきたいとして、講演を締めくくった。


・ au by KDDI
  http://www.au.kddi.com/

KDDI講演、「IMT-2000導入目的はデータ通信の低コスト化」
クアルコム講演「cdma2000で実現する安く効率的なデータ通信」
KDDI、高速データ通信方式「HDR」のデモを公開


(工藤 ひろえ)
2001/08/29 18:55

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