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【WPC EXPO 2003】
J-フォン グリーン社長、パケット割引や3G向けWAP/MMS端末導入へ

J-フォン 代表執行役社長 兼 CEOのダリル・E・グリーン氏
 9月17日~20日にかけて、幕張メッセで開催されているパソコンや携帯機器などデジタル機器の総合展示会「WPC EXPO 2003」の2日目に、J-フォン 代表執行役社長 兼 CEOのダリル・E・グリーン氏が登場し、「モバイルコミュニケーションの今後の展望」と題した講演が行なわれた。

 前半はアナログ方式からデジタル方式、そして3Gへと続く携帯電話の流れについて触れ、3Gサービスの必要性をアピール。後半は、今後ボーダフォンへと生まれ変わる同社が提供するサービスや端末について、いくつか新たな予定が語られた。


何が求められているか、その見極めが重要

同社調査では、ユーザーのニーズは、次第に変化していることが示された
 講演冒頭にグリーン氏は、「“J-フォンのグリーンです”と挨拶するのもあと2週間ほど。10月からはボーダフォンになる」と述べ、社名およびブランド名変更をアピール。

 続いて同氏は、現在に至るまでの携帯電話の流れを振り返った。シンプルな音声通話のみだった携帯電話にショットメッセージングやメール機能、インターネットアクセス機能、Java機能が次第に搭載されていくなかで、ユーザーが求めている事柄が変化していると指摘。同社調査によれば、1999年の段階では、音声通話の品質向上について50%強のユーザーが重要視していたが、次第に料金体系や端末の魅力に対する要望が増加し、今年6月の時点で「音声品質」「端末」「料金体系」がいずれも30%前後のユーザーによって更なる向上を求められている。またインターネットアクセス機能については、10%に満たず低い水準となっている。

 これについてグリーン社長は「通話することは当然のことになったため、重要度が下がっている。つまりニーズそのものが減ったわけではない。インターネットアクセスについては、現状の利便性があまり高くなく、料金面でも安いとは言えない。よってユーザーにとっては、さほど重要な要素になり得ていない」と分析。単純に数値が下がったことや何が重要視されているかを見るだけではなく、むしろ重要視されない理由を求めるなど、異なる視点での分析が重要と指摘した。

 さらに同氏は「携帯電話の機能は、ゲームや音楽再生、カメラ搭載などかなり向上している。しかし(現行の)PDC方式では、その機能を充分に活かしきれない。3Gならば、ネットワーク容量の拡大によって通信料の低減などが見込めるため、可能性が拡大する」とアピール。そして3G導入によって新たに見込めるサービスとして、より長時間の動画メールを送受信できたり、パソコンと連動したスケジュール機能、テレビ電話やデータ通信経由でのテレビ受信機能などを挙げた。


PDC方式では、ムービー写メールやメガピクセルケータイによる写メールなど、端末の能力を活かせないと指摘。 PDC方式の限界は、3Gで解消されるとアピール

ボーダフォン移行後は、WAP/MMS対応端末やパケット割引プランを

10月より提供予定の「ボーダフォン ライブ!」も軽く紹介。グリーン社長は、Java容量の拡張を示唆
 ここでグリーン社長は、J-フォンがボーダフォンに変貌を遂げる中で、今後同社が予定しているサービスなどの説明を行なった。同氏によれば、世界で展開しているボーダフォングループの強みを活かすために3Gサービスである「Vodafone Global Standard(VGS)」において、端末の仕様をグループ内で標準化したという。

 このため、今後同社では、3G向け端末に欧州で採用されているコンテンツ仕様のWAPとメッセージングサービスであるMMS(Multimedia Messaging Service)に対応した端末が投入される予定であることが明かされた。仕様共通化の背景には、世界中で音声だけではなくデータ通信でも国際ローミングサービスを実現できる点やコンテンツプロバイダの参入を促進できる点、端末および基地局がスケールメリットによって低廉化を見込める点が挙げられている。

 さらに「パケット通信料割引サービスを12月頃に導入する」(グリーン氏)予定であることも明かされたが、どのような料金設定になるか、具体的な内容については語られなかった。かねてより同社では、コンテンツをダウンロードするときに発生する通信料を、コンテンツごとに課金する「イベント課金」方式への変更を検討していることを明らかにしている。また、7月に行なわれた「Wireless Japan」では、通信・通話が少ない時間帯の料金を低く設定する“オフピークプラン”の導入を検討していることもグリーン社長から語られており、10月以降、VGSにおける料金体系について、より具体的な姿が見えつつあるようだ。

 最後に同氏は、17日に発表された「ボーダフォン ハッピータイム」など新料金プランが紹介したほか、10年後の携帯電話がもたらす世界について語り、講演を終了した。


ボーダフォングループ全体で、仕様の標準化が行なわれたという 今後、WAP/MMS対応端末が登場する予定とのこと

仕様共通化は、端末や基地局の低廉化につながり、ユーザーへの還元も見込める 12月にはパケット通信料の割引サービスを予定しているという


URL
  WPC EXPO 2003
  http://arena.nikkeibp.co.jp/expo/2003/
  J-フォン
  http://www.j-phone.com/

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(関口 聖)
2003/09/18 19:42

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