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MIL規格も対応、手頃な価格帯の「arrows Fit F-01H」

 富士通製の「arrows Fit F-01H」は、5インチ、HDサイズの有機ELディスプレイを搭載するAndroid 5.1スマートフォン。NTTドコモの冬モデル第1弾として10月7日に発売される。今夏、割安な価格で販売された「AQUOS EVER」と同程度の価格帯になる見込み。新規やMMNPでの実質価格が3万円台後半に設定されているのに対し、契約変更や機種変更では1万円台後半。既存ユーザーの買い替えを狙ったモデルになっている。

 5インチのHDディスプレイ(720×1280ドット)を備え、手頃な価格帯となる「arrows Fit F-01H」。810万画素カメラや240万画素インカメラを搭載し、チップセットには「Snapdragon 410」の「MSM8916」(1.2GHz駆動のクアッドコア)、2GBのメモリ、16GBのストレージを採用。ミッドレンジよりも少しハイスペック寄りな仕様にしつつ、耐衝撃・耐温度・耐塩水など14項目のMIL規格をサポートする。ボディは傷がつきにくい、「ウルトラタフガード」となる。

 ディスプレイは有機ELとなり、コントラスト比は100万対1を実現する。カメラはスペックこそ同時に発表された「arrows NX F-02」より低くなっているが、ユーザーインターフェイスは共通している。新たに搭載された、露出やホワイトバランス調整の機能も搭載される。ただし、同端末が採用した位相差AFとコントラストAFを組み合わせる、高速オートフォーカスには非対応。フラッグシップモデルのarrows NXと比べ、画素数も抑えめになっている。

 外観のコンセプトも、arrows NXと同じく、一見すると普通のスマートフォンで、タフネス性をアピールするものではない。買い替えサイクルの長期化にあわせ、長く利用するユーザーにとって、安心して使い続けられるようタフネス性能をサポートした。ボディカラーは、aka、kuro、shiro、midoriの4色で、たとえばakaは椿、shiroは雪など、日本の情景をイメージしたカラーリングとした。富士通の端末は、比較的年齢層の高いユーザーにも購入されることから、カラーに日本を想起させる名称を取り入れたという。

 背面、カメラ下には指紋センサーを搭載。aka、kuro、midoriの指紋センサーはカラーがブラックだが、shiroのみ、指紋センサーまでホワイトで統一されている。指紋センサーは「FIDO」の規格に対応しており、ドコモの各種サービスなどのログインに利用可能。12月からは、dポイントも生体認証に対応、この端末の指紋センサーも利用可能になる予定だ。

 OSにはAndroid 5.1を採用し、富士通独自のカスタマイズも施されている。ヒューマンセントリックエンジンを搭載し、「スーパーはっきりボイス4」を利用できるほか、手袋をしたまま操作できる「手袋タッチ」、太陽光下で画面を明るくして見やすさを上げる「スーパークリアモード」にも対応。文字入力には、ジャストシステムと共同開発した「Super ATOK ULTIAS」を搭載するなど、一部の機能は、フラッグシップモデルであるarrows NXを受け継いでいる。

 大きさは約141×69×8.9mm、重さは約149g。Bluetooth 4.1、Wi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n/ac)、おサイフケータイに対応する。一方、テレビ機能(ワンセグ/フルセグ/NOTTV)や赤外線通信は非対応。「PREMIUM 4G」には非対応で、LTEはカテゴリー4まで。下り最大150Mbpsに対応する。対応するLTEの周波数帯は、2GHz帯(Band 1)、1.7GHz帯(Band 3)、800MHz帯(Band 19)。1.5GHz帯(Band 21)や700MHz帯(Band 28)には非対応となる。海外VoLTEには対応する。SIMカードはnanoサイズ。

関口 聖

石野 純也