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家の電気で高齢者を見守る「おげんきりずむ」NTT Comが実証実験

 NTTコミュニケーションズは、一人暮らしの高齢者の状態を電力の利用状況から判定して、離れて暮らす家族に伝える見守りサービス「おげんきりずむ(仮称)」のフィールドトライアルを、8月より実施する。

サービス提供イメージ

 同サービスは、NTTのネットワーク基盤研究所(旧名称:環境エネルギー研究所)の開発した電力状況の分析技術を応用したもの。高齢者の住む家の分電盤に電力量センサーを設置し、そこから得られた電力の利用状況を分析することで、活動状況を把握する仕組み。

 同技術は、人の操作によって消費された電力(冷蔵庫を開けた時の電力消費など)と、人の操作がなく消費されている電力(冷蔵庫の待機電力など)を、電流量の変化の特徴から区別することができるというもの。

 「おげんきりずむ」では、高齢者の活動状況を「睡眠時間」「外出時間」「在宅活動時間」の3種類に分類して、離れて暮らす親族のスマートフォンのアプリ上に表示することができる。また、過去の活動時間と比較する機能や、12時間もしくは24時間電力の使用状況に変化がない場合にメッセージを送る機能が提供される。電力の使用状況を解析サーバーに送信するためのネットワークはNTT Comのモバイル通信サービスを利用する。

 正式サービスの提供予定価格は初期費用(機器代金など)が1万円程度、利用料が月額1000円程度(モバイル通信サービスの通信費用を含む)。正式サービスでは2016年春に提供開始予定。

 今回実施されるフィールドトライアルでは、事業化に向けた検証のため、医療法人社団 博友会 金沢西病院から紹介を受けた石川県金沢市内のモニターを対象として実施される。実施期間は2015年8月~2016年2月。、

石井 徹