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ヤマハ、JALとアナウンスを翻訳表示するアプリの実証実験

 ヤマハは、日本語のアナウンス情報を各言語に変換するアプリ「おもてなしガイド」で、実証実験を日本航空(JAL)と共同で実施する。期間は6月22日~9月30日。アプリはiOS 7以降のiPhoneに対応しており、利用は無料。

「おもてなしガイド」アプリイメージ

 おもてなしガイドは、アナウンス音声を検知すると、そのアナウンスの内容が文字情報で表示され、各言語に変換して表示もできる、というアプリ。「音のユニバーサルデザイン化」をコンセプトに、訪日外国人観光客や聴覚障がい者の利用を想定して開発されている。

 今回のJALとの実証実験は、JALの航空機搭乗アナウンスを、「おもてなしガイド」を用いて、日本語および英語、中国語の、文字情報で表示できるようにするもの。

 6月22日~7月17日までの実験対象便は、羽田発関空行きのJAL221便と、JAL229便。羽田空港の搭乗ゲートにて実施される。7月18日以降は別途設定される。

 実験では、JALの係員の音声アナウンスと同時に、あらかじめ入力されているアナウンスの情報を送信する。情報伝達には非可聴音(人間の耳には聞こえない高周波数帯の音波)を用いていて、スマートフォンのマイクで集音した情報から、アプリが文字に変換して表示する。その仕組み上、現時点ではあらかじめ入力された情報のみが表示可能。今回の実験において、遅延に応じて時刻を変更して送信するといった検証も行っていくという。

 ヤマハでは、同様の実証実験を、今回のJALのほかに、イオンモール(イオンモール幕張新都心、イオンモール成田)や東急トランセ(代官山循環バス)とも行っている。

石井 徹