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ドコモ第3四半期決算は1000億円の減益、下り最大225Mbpsは3月開始

 NTTドコモは29日、2015年度第3四半期(9月~12月)の業績を発表した。同日には説明会が開催されたが、決算の説明は15分程度に留まり、残りの時間は同日に発表された「ドコモ光」に費やされた。駆け足のプレゼンテーションでは、前期と比べて大幅な減益になったこと、各種オペレーションデータが紹介されたほか、下り最大225MbpsのLTE-Advancedのサービスが3月に開始されることがあらためて案内された。

決算まとめ

業績とオペレーションデータ

 第3四半期(累計)の業績を観ると、営業収益は3兆3268億円(前年同期比1.1%減)、営業利益は5871億円(同14.7%減)となり、減収減益となった。約1000億円もの減収の背景には、新料金プランによる音声通話収入の減少、そして月々サポートの増加という2つの要因が大きい。ただ、音声ARPU(音声通話に限った1契約あたりの売上)は前期(第2四半期)と比べて10円アップ。これまでの減少傾向から増加に転じた可能性がある。通期予想としても、2014年度は最終的に750億円の減収になる見通しとされており、1月~3月にかけて損益は減っていくという。

営業利益の内訳
ドコモ加藤社長

 新料金プランは1400万契約(1月11日)に達したが、1人のユーザーに向けたデータパックでは、MパックとLパックの利用が全体の50%を超えた。純増数は217万件(前期は65万件、3.4倍)となり、解約率は0.7%(前縁同期は0.76%、前期は0.62%)、MNPは5万件のマイナス(前期は21万件)となった。

代表的なオペレーションデータ
項目今回前年同期
純増数217万件65万件
解約率0.70%0.76%
MNP▲5万件▲21万件
端末総販売数1704万台1607万台
スマートフォン販売数1044万台987万台
タブレット販売数117万台74万台
スマートフォン利用数2733万契約2278万契約
スマートフォンのLTE率90%73%
LTE契約数2830万件
(VoLTE対応機種は約330万台)
1902万件

下り最大225Mbpsは3月

 設備投資額は、前年同期と比べて330億円減少しているが、2015年3月からLTE-Advancedによる高速化で、下り最大225Mbpsのサービスが開始される。昨年9月末の段階で、対応機種の登場時期が3月になるとされており、サービスも同時期とされていたが、今回の会見で、加藤社長が3月開始と明言した。

 第3四半期末時点で、LTE対応基地局は9万200局に達し、そのうち100Mbps以上に対応した局は4万6200局となった。3カ月後の2014年度末には、LTE対応局が9万5300局、100Mbps以上対応が5万局となる予定。100Mbps対応局は当初、4万局とされていたが、5万局へと上積みされる。

関口 聖