DeNAとの釣りゲー裁判はグリーの逆転敗訴、結論は最高裁へ


 ディー・エヌ・エー(DeNA)の「釣りゲータウン2」がグリーの「釣り★スタ」の権利を侵害しているとして、グリーがDeNAとORSOを相手取り起こした裁判について、8月8日、知的財産高等裁判所はグリーの請求を棄却する判決を下した。グリーは最高裁判所へ上告する方針。

 グリーは、2009年9月、SNS「Mobage」内で提供されている釣りゲーム「釣りゲータウン2」に対し、SNS「GREE」の釣りゲーム「釣り★スタ」の著作権を侵害していると主張。損害賠償と配信差し止め、ならびに損害賠償金3億8385万円と遅延損害金、謝罪広告の掲載を求めて、東京地方裁判所に提訴した。

 この裁判は2012年2月に判決が下り、東京地裁はDeNAに対して2億3460万円の損害賠償の支払いと、「釣りゲータウン2」の配信差し止めを命じた。DeNAは即日控訴し、グリー側も主張の一部が認められなかったとして3月に控訴。判決は二審の知的財産高等裁判所に持ち込まれることになった。

 8月8日、知的財産高等裁判所は、東京地裁が一審判決で認めたグリーの主張を取り消し、請求を棄却。判決についてDeNA側は全面勝訴と発表した。グリーは即日、最高裁へ上告することを明らかにした。なお、両社ともに今回の訴訟が業績に及ぼす影響は軽微であるとしている。

 




(津田 啓夢)

2012/8/8 18:59