バッファロー、PC不要で設定できるAOSS2発表、対応ルーターも

　バッファローは、Wi-Fiの設定を簡単に行える「AOSS」をスマートフォンなどに対応させた「AOSS2」を発表した。対応するWi-Fiルーター3機種も発表されている。

　今回発表された「AOSS2」は、スマートフォンなどのWi-Fi機器だけでWi-Fi設定やインターネット接続設定を行える仕組み。最短約30秒で設定を終了できるなど、簡単に設定できるとしており、「AOSS2」対応のWi-Fiルーターで利用できる。Wi-Fi機器側は、iOS、Android、Windows、Mac OS Xが対応する。

　設定にあたっては、パソコンや有線LAN、CD-ROM、QRコードの読み取り、専門的な知識などを不要としているのが特徴で、スマートフォンだけでパソコンを持っていない場合、有線LANポートを搭載していないパソコンでも、「AOSS2」対応ルーターであれば、Wi-Fiの設定やインターネット接続設定を行える。

「AOSS2」では初期設定でもパソコンや有線LAN接続が不要
iPhoneで初期設定を行う流れ
「AOSS2」対応ルーターでは、従来のAOSSもサポートする	「AOSS2」対応ルーター3機種

　具体的には、スマートフォンで利用する場合、「AOSS2」対応ルーターでAOSSボタンを押すと、設定時のみ利用する専用のSSID（「!AOSS」で始まる）が起動する。スマートフォンのWi-Fi設定でこのSSIDのアクセスポイントを利用する設定にし、その後Webブラウザを開くと自動的に設定画面にアクセス、パッケージに同梱の「AOSS2キー」（3桁の数字）を入力する。この後の設定画面もブラウザを使い、独自の方式で暗号化される。

　次の画面では、DHCPやPPPoEルーターなど回線を自動的に判別し、インターネット接続設定が必要な場合はPPPoE設定の入力画面が開く。インターネット接続設定が終了すると、iOSの場合はプロファイルのインストール画面に移行し、インストールすることで本来のSSIDを利用したWi-Fi接続設定が完了する。Androidの場合は、インターネット接続設定終了後、自動的にGoogle Playストアにアクセスし、「AOSS」設定アプリをダウンロードする（インストール済みの場合は省略）。このアプリを起動すると、自動的に本来のSSIDを利用したWi-Fi接続設定が行われる。Androidではこの仕様から、Google Playストアに標準で対応している端末が「AOSS2」の動作対象となる。いずれの場合も、設定完了後は「!AOSS」で始まる初期設定専用のSSIDは閉じられる。

AOSSボタンを押すと「!AOSS」で始まる初期設定専用のSSIDが出現	SSIDに接続後、Webブラウザを起動し、3桁のAOSS2キーを入力
インターネット接続設定などが完了するとプロファイルのインストール画面（iOSの場合）になる	すべての初期設定が完了したところ

■「AOSS2」対応、最新Wi-Fiルーター3機種

　「AOSS2」対応のルーターとして、「WZR-450HP」「WZR-600DHP」「WZR-300HP」の3機種が発表されている。「WZR-450HP」は6月中旬に1万4280円で、「WZR-600DHP」は7月上旬に1万1130円で、「WZR-300HP」は6月下旬に8925円で発売される予定。それぞれにUSB子機セット、LAN端子用子機セットもラインナップされる。

「WZR-450HP」	「WZR-600DHP」

「WZR-300HP」

　「WZR-450HP」は、無線LANで450Mbpsの通信速度に対応し、IEEE802.11b/g/nに対応したハイパワー設計のモデル。簡易NAS機能を利用できるUSBポートや、おまかせ節電機能、マルチセキュリティー機能など備えている。

「WZR-450HP」

　「WZR-600DHP」は、IEEE802.11a/b/g/nに対応したモデルで、11aと11nは5GHzにも対応し同時利用も可能になっている。簡易NAS機能を利用できるUSBポートや、おまかせ節電機能、マルチセキュリティー機能など備えている。

「WZR-600DHP」

　「WZR-300HP」はIEEE802.11b/g/nに対応したスタンダードモデルで、中継機能（WDS）や、簡易NAS機能を利用できるUSBポート、おまかせ節電機能、マルチセキュリティー機能など備えている。

「WZR-300HP」

　なお、上記の3機種はこれまでのAOSSやWPSも同じAOSSボタンで利用できるほか、Gigabit対応の有線LANポートを4つ備えている。

左から「WZR-600DHP」「WZR-450HP」「WZR-300HP」	AOSSボタン