シリーズ初のスマートフォン「URBANO PROGRESSO」登場


オレンジ

 「URBANO PROGRESSO」(アルバーノ プログレッソ)は、auのURBANOシリーズとしては初のAndroidスマートフォンとなる京セラ製端末。IPX5/7準拠の防水、IP5X準拠の防塵に対応し、おサイフケータイ(FeliCa)、ワンセグ、赤外線通信を搭載する“全部入り”で、OSはAndroid 4.0。5月下旬以降に発売予定で、毎月割適用時の価格は、新規で2万円台後半、機種変更で3万円台前半。

 同社製の既存端末「DIGNO」のブランド名を冠するモデルで、細部の質感にこだわった上質な筐体デザインと、ホーム画面の洗練されたデザインなどにより、URBANOの世界観を演出したとしている。

 最大の特長は、受話口を廃したスピーカーを実現する「スマートソニックレシーバー」。京セラが独自に開発したこの技術では、端末内部に埋め込まれた振動発生素子により、ディスプレイ自体を振動させて音を発生させる。これにより、耳の位置を受話口に合わせる必要がなく、大ざっぱにディスプレイに耳を近づけるだけで十分な音量で聞き取れるようになっている。耳に押しつけるようにすれば、騒音下でも通常の受話口を備えた端末より聞き取りやすいとしている。

 また、ディスプレイだけでなく端末の背面側にも振動が伝わるため、端末を裏返して耳に当てても音声を聞くことができる。音漏れも懸念されるが、テストを行った結果によると、ある程度離れた場所からでは他の一般的な携帯電話と大差がなかったという。背面側には着信音などの再生に使われるスピーカーが設けられている。

 主にフィーチャーフォンからの乗り換えを検討しているビジネスユーザーをターゲットにしており、ホーム画面下部に設けられたボタンからは、ドロワーではなく、いったんフィーチャーフォンのようなメニュー画面を表示する「シンプルメニュー」を用意。同機能をオフにすれば、一般的なAndroidスマートフォンの使い勝手と同じように、すぐにドロワーを表示することも可能だ。また、ビジネスユーザー向けを意識し、世界時計のウィジェットや、スーツケースを模したショートカット格納用のウィジェットなどもホーム画面に配置されている。

 従来のDIGNOから継続して搭載する「すぐ文字」では、ナビタイムジャパンの「乗換NAVITIME」アプリと連携して、電車の乗り換え経路をすばやく検索できる機能も新たに加わった。たとえば“渋谷から新宿”といったテキストを入力して“乗換NAVITIME”ボタンを押すだけで、最適な経路を検索してくれる。文字の音声入力と組み合わせれば、より便利に使うことができるだろう。

 チップセットはシングルコアのクアルコム製「MSM8655」で、1.4GHzで動作。1GBのRAMと4GBの内蔵ストレージを搭載する。480×800ドットの4.0インチ有機ELディスプレイで、約808万画素の裏面照射型CMOSセンサーのアウトカメラと、約32万画素のインカメラも備える。従来のDIGNO同様、イヤホンジャックは用意されない。最大32GBのmicroSDHCカードを利用でき、おサイフケータイ(FeliCa)、ワンセグ、赤外線通信、Bluetooth 3.0、緊急地震速報などに対応。通信機能はWIN HIGH SPEEDとWiMAX、Wi-Fi、テザリングに加え、海外ではグローバルパスポートCDMA/GSM/UMTSをサポートする。

 ボディカラーはオレンジ、シルバー、ピンクの3色で、オレンジとシルバーの背面はビーズとともに塗装されたシボ加工風の仕上げが特徴。単に細かな凹凸があるだけでなく、ところどころキラキラ輝く高級感のある見映えになっている。大きさは約125×64×10.8(最厚部約11.3)mmで、重さは約139g。バッテリー容量は1,500mAhで、連続待受時間は約360時間、連続通話時間は約540分。パッケージには充電用の卓上ホルダが同梱される。

シルバーピンク

 




(津田 啓夢/日沼諭史)

2012/5/15 10:13