ICT総研、スマホアプリの市場動向レポート
ICT総研は、iOSとAndroid端末のアプリ関連の調査結果をまとめた。調査は、アプリ関連企業への調査と、ネットユーザー5000名へのWebアンケート、公開資料などをまとめたもの。
■開発国
有料アプリランキングトップ100の企業の日本市場における国別シェアは、2011年9月~11月、iOSとAndroidともに国内開発会社のアプリが52.3%と過半数を占めた。iOSは米国(13.3%)、フランス(6.3%)、韓国(3.7%)、フィンランド(1.7%)の順となり、Android端末は米国(9.3%)、英国(5.7%)、フランス(4.3%)、韓国(2.0%)の順。
なお、米国市場のiOSアプリのシェアは、米国企業が46%とトップで、フランス(7.7%)、英国(5.0%)、ドイツ(3.7%)、オーストラリア(2.7%)がそれに続く。中国市場のiOSアプリは、中国企業が24%、米国企業が21.7%となり、以下フランス(7.7%)、日本(5.3%)、オーストラリア(3.7%)となる。
■人気ジャンル
また、有料アプリのトップ100をジャンル別に分類すると、iOSアプリは日米中の各市場ともに「ゲーム」ジャンルが多数を占めた。ただし、米国と中国の市場では、ゲームジャンルがいずれも過半数を占めているのに対して、日本市場は36%とその割合は小さい。日本市場は、以下「写真/ビデオ」(9.7%)、「ブック」(9.3%)、「ビジネス」(8.7%)、「ユーティリティ」(8.7%)となる。
iOSに対して日本市場のAndroidアプリも「ゲーム」ジャンルがトップとなるが、割合は26.0%とさらに小さくなる。「カスタマイズ」(11.0%)、「カジュアル」(10.0%)、「エンタテイメント」(9.7%)、「ツール」(9.3%)がそれに続く。
■アプリ単価、満足度
有料アプリの平均単価は、iOSでは日本が212円であるのに対して、米国は132円となった。また、Androidアプリの平均単価はそれらを上回る327円。ICT総研では、日本市場ではユーザーが気に入ればある程度高額でも購入する傾向があるとしている。
このほか、アプリの満足度(100ポイント満点)については、iOSアプリが70.2ポイント、Androidが60.2ポイントとなった。TwitterやFacebook、mixi、MobageなどのSNSや、EvernoteやDropboxなどの調査では満足度ポイントの多くは50%台としており、もっともポイントの高いTwitterも60.7%という。
■2012年のアプリ市場規模
ICT総研では、2011年のiOSとAndroidのアプリ市場は、スマートフォン向けアプリが81.3億円、タブレット向けアプリが21.5億円とし、国内ゲーム市場が3000億円規模と考えると、まだまた大きな市場規模とは言えないとしている。ただし、無料アプリや単価の安さを考慮すれば、アプリ市場は飛躍的な成長という。
2012年については、スマートフォン向けアプリが前年比約1.6倍の128.1億円、タブレット向けアプリが前年比約2倍の41.2億円に達すると予測している。
2012/2/6 12:47