電子と紙書籍を一元管理する「オープン本棚」、試用版テスト開始
株式会社インプレスR&Dと大日本印刷株式会社は21日、異なる電子書籍販売サイトで購入した電子書籍を一元管理する「オープン本棚」のAndroid向け試用版アプリを開発し、テストユーザーの募集を開始した。
「オープン本棚」の画面イメージ |
「オープン本棚」は、文書フォーマットやビューアーの異なる複数の電子書籍販売サイトで購入した電子書籍を、同じ「本棚」で一元管理できるようにするソフト。ストア連携機能により、各電子書籍販売サイトで購入した書籍情報を統合して1つの本棚にまとめ、内蔵ビューアーによる閲覧や、専用ビューアーの呼び出しにより電子書籍を閲覧できる。
また、紙の書籍の書誌情報やビジネス文書などを本棚に登録でき、電子書籍と紙の書籍が同じ本棚で管理できる。連携するオンライン書店で購入した書籍の情報が登録されるほか、既に持っている本の場合はISBNコードを入力することで書誌情報が登録される。書誌情報は、紙の書籍については国立国会図書館のデータ、電子書籍については「hon.jp」のデータを利用する。
本棚は、作家別やジャンルごとに仕切り板を置いて自分の好みに並べ替えるなどの管理が可能。本の検索では、複数のキーワードや文章をたよりに100万冊以上の本の中から、読者の関心に近い本を探しだす「連想検索機能」を提供。オンライン書店や出版社、個人などからの「オススメ」を受け取ることができる機能も備える。
今回公開されたアプリは試用版という位置付けとなっており、ダウンロードには「オープン本棚プロジェクト」のサイトでテストユーザーの登録が必要となる。アプリの対応OSはAndroid 2.2以上で、Adobe AIRのインストールも必要となる。
試用版では、インプレスグループのECサイト「インプレスダイレクト」と連携し、購入した電子書籍やダウンロードした無料版の電子書籍を本棚に並べられる。また、内蔵のビューアーはPDF形式のみに対応し、EPUBは今後対応予定。連携する電子書籍ストアごとの専用ビューアー呼び出しによる閲覧についても順次対応予定。
今後は、テストユーザーからのフィードバックを得て開発を進めるとともに、出版社や電子書籍ストア、ビューアーメーカー、端末メーカーなどとの協業を進めていく。オープン本棚の技術仕様は可能な限りオープンとし、書籍連携APIやビューアー連携API、本棚や書誌のフォーマットなどを公開することで、より広く利用されることを目指すとしている。
システム概念図 |
2011/12/21 12:11