NECカシオの「MEDIAS」ブランド戦略、海外へも展開


NECカシオの田村氏

 NECカシオモバイルコミュニケーションズは、同社製スマートフォンおよびフィーチャーフォンの新商品発表会を開催した。「Winter Collection 2011」と題して行われた発表会では、スマートフォンブランド「MEDIAS」シリーズの戦略や、海外展開などが語られた。

 NECカシオは、2011年3月、薄型&スタイリッシュをキーワードにスマートフォン市場に参入した。「MEDIAS」シリーズはさらに、6月には防水モデルが登場し、薄型や防水端末として認知されている。

 携帯電話会社各社の秋冬春モデルの発表が一段落し、NECカシオは、ドコモ向けに加えて、ソフトバンクモバイルやau(KDDI)向けのモデルでもMEDIASのスマートフォンを投入、国内3キャリアに端末を供給する体制を築いた。

 NECカシオモバイルコミュニケーションズの代表取締役 執行役員社長である田村義晴氏は、同社MEDIASシリーズのキーワードを、「モノを磨き、コトを創る」とした。田村氏は、「スマートフォンの差別化が難しい中で、“コト”の価値とのかけ算で最高のユーザー体験を提供する」という。


MEDIAS LTE N-04D海外向けモデル
Bluetooth Low Energy対応G-SHOCK着信をG-SHOCKに通知

MEDIASブランドの拡大

佐藤氏

 MEDIASは、秋冬春モデルより従来の薄型路線から、幅広いユーザーをターゲットにブランドを拡大していく。NECカシオの内部では、今回のMEDIASシリーズからMEDIASのラインナップをZ、X、Uの3つに分けて、ユーザーセグメントに合わせた端末を投入していく。

 「MEDIAS Z」は最新機能を搭載するハイスペックライン、「MEDIAS X」は機能とデザインを両立するスタイリッシュライン、「MEDIAS U」は手軽さや使いやすさを実現するコンフォートラインに位置づけて展開される。チーフクリエイティブディレクターの佐藤敏明氏は、「MEDIAS Z」のデザインポイントを「INFORMAL」「DYNAMIC」「INTERACTIVE」、「MEDIAS X」を「ELEGANT」「SENSUOUS」「QUALITY」、「MEDIAS U」を「CUTE」「COMPACT」「PLAYFUL」と説明した。

 たとえば秋冬春モデルでは、「MEDIAS LTE」(ドコモ)がMEDIAS Z、「MEDIAS PP」(ドコモ)と「MEDIAS CH」(ソフトバンク)がMEDIAS X、au向けの「MEDIAS BR」がMEDIAS Uとなる。

 MEDIASは、「FEEL、PLUS、Service」の3つのキーワードで展開される。FEELでは、クイック操作や直感操作、アシスト機能といった体感的な心地良さを、PLUSでは、AV機器連携やBluetooth Low Energy、端末ジャケットなどを組み合わせて周辺機器との連携を、Serviceでは、スマートフォン向けのポータルやサービス開発を行う。

 なお、MEDIASは秋冬春モデルまでが第1世代に位置付けられ、2012年にも展開を加速し第2世代へと本格化していく。この中には、MEDIASブランドのタブレット端末なども登場する予定だ。



海外展開

 発表会で田村氏は、「海外メーカーから攻められるばかりでなく、海外へ出て行きたい」と話し、MEDIASをグローバル展開する計画を示した。グローバルモデル第1弾となるのは、防水モデル「MEDIAS WP」をベースにしたもので、国内向け機能であるワンセグやおサイフケータイなどの機能を外し、防塵性能などが追加される。

 現在NECカシオでは、北米の事業者チャネルでG'zOneシリーズなどを手がけている。また、かつて海外に携帯電話を事業展開し撤退したことがある点について。田村氏は、「過去に失敗もあった。失敗の経験を活かして詳細に分析する。かつてのビジネスモデルとスマートフォンは少し違っており、事業リスクの少ないところから拡大していきたい」と述べたほか、海外勢について「プラットフォームを含め大きく負けているとは思っていない。遅れて参入したこともあり、MEDIASの認知度は負けている。まずはシリーズとしてブランドを訴求したい」と話した。海外スマートフォン市場では、そもそも防水防塵モデルは珍しい存在となる。「MEDIAS WP」の海外版は、2012年早々にも何らかの発表がなされるものとみられる。



4モデルで幅広いターゲットを獲得

小島氏

 NECカシオの取締役執行役員常務の小島立氏は、秋冬春モデルの4モデルについて説明する中で、「スマートフォンは個人のライフスタイルを変える。今回はニーズに合わせた4モデルを展開する」と話した。

 「MEDIAS LTE」はアーリーアダプター層に、大容量バッテリー搭載の「MEDIAS PP」は実用派層に、「MEDIAS CH」は、ファッションにこだわる「トレンド 大人女子」に、「MEDIAS BR」はスマートフォンのエントリー層をターゲットとしたものになる。MEDIASシリーズの共通要素としては、高感度なタッチ操作、瞬撮カメラ、文字入力、G-SHOCK連携、おまかせコピー、MEDIAS BEAUTYなどが紹介された。フィーチャーフォンについては、「市場の興味はスマートフォン」と述べつつ、ハイスペックな「N-02D」について「フィーチャーフォンの集大成」とアピールした。

 発表会場には、秋冬春モデルのスマートフォンが並んだ。NTTドコモの発表会でモックアップのみ展示されていた「MEDIAS LTE N-04D」は、動作するものが披露された。撮影はホーム画面のみ許可されたが、メニュー画面なども動作していた。また、Bluetooth Low Energyに対応したG-SHOCKや、「ピコナッチ」と呼ばれるBluetooth Low Energy対応キーホルダーなども展示されていた。MEDIAS女子部とユカイ工学とのコラボレーション企画によるもので、2012年初頭にも発売される予定。


MEDIAS PPN-02D
N-03DMEDIAS CH
MEDIAS BR海外モデル
ピコナッチ「Lui」のAndroidクライアント

 




(津田 啓夢)

2011/10/31 17:25