総務省が700/900MHz帯の参入希望調査、携帯4社が意欲


 総務省は、周波数再編に伴い、新たに携帯電話用の割当が想定されている700MHz帯と900MHz帯について、8月から行っていた参入希望調査の結果を発表した。携帯電話4社が参入を希望し、それぞれの立場から割当の制度に対する要望が明らかにされている。

 700MHz帯と900MHz帯は、携帯電話用に割り当てられる予定となっている周波数帯。700MHz帯は2015年、900MHz帯は2012年に割り当てられる見込みだが、どういった事業者にどういった条件で割り当てるべきか、その制度はまだ整備されておらず、検討の参考にするため、総務省では8月、参入希望調査を実施した。

 この調査に対し、イー・アクセス(イー・モバイル)、NTTドコモ、KDDI/沖縄セルラー、ソフトバンクモバイルの携帯4社が回答を提出したことが今回明らかにされた。総務省がまとめた概要によると、各社ともに通信量(トラフィック)の増加に対応することなどを理由に、割当を希望し、最新通信方式であるLTEを導入するとしている。

 割当にあたって、事業者側が満たすべき条件として、たとえばソフトバンクモバイルでは900MHz帯、あるいは800MHz帯が割り当てられていない事業者に限定するよう求めている。複数の企業が立候補した場合も、ソフトバンクモバイルは800MHz帯を割り当てられていない事業者を優先すべきとしたほか、イー・アクセスは「周波数のイコールフッティング」として、他社と対等な立場になる必要性やSIMフリー端末の比率などの考慮を指摘している。このほか、イー・アクセスとKDDI/沖縄セルラーは、一方の帯域を割り当てられた場合は、もう一方の帯域は割り当てられないようにすることも求めている。

 各社が割当を希望する帯域として、イー・アクセスは900MHz帯の15MHz幅×2、700MHz帯の10MHz幅、あるいは15MHz幅×2を、NTTドコモとKDDI/沖縄セルラーは900MHz帯か700MHz帯の15MHz幅×2を、ソフトバンクモバイルは900MHz帯の15MHz幅×2を希望している。

 




(関口 聖)

2011/9/6 15:49