インプレスR&D、「世界の“絆”グラフ」ケータイ版をリリース


 株式会社インプレスR&Dは、4月27日に発行した世界の東日本大震災被災者に対する支援活動をメッセージの記録写真集「世界の“絆”グラフ」(電子書籍版:OnDeck特別号)のポスター版を制作。6月16日より配布を開始すると発表した。同時に、携帯電話向けに制作したPDFも公開。株式会社jig.jpの協力により、90日間無料のjigブラウザで携帯電話向けPDFの閲覧ができる。

「世界の“絆”グラフ」ポスター

携帯電話向けPDF版では、通常月630円のjigブラウザが90日間無料で利用可能

 携帯電話向けPDF版も同時に公開し、既存の電子書籍版(EPUB/PDF/Kindle版)、YouTubeで公開した動画と合わせ、マルチメディア、マルチチャネルで、世界からのメッセージを全世代の被災者へ伝達することを目指す。

 インプレスR&Dでは、「世界の“絆”グラフ」を発行するにあたり、4月に避難所を訪問し、被災者の情報入手経路などについての実情について聞き取り調査を実施。固定回線が復旧していない状況で、テレビも400人で2台というなか、情報伝達の役割を果たしていたのは壁に掲示された紙メディアと携帯電話であり、より多くの被災者に情報を届けるため、今回のポスターと携帯電話向けPDF版の制作を行うことにしたという。

 携帯電話向けPDF「世界の“絆”グラフ」は、スマートフォンに対してフィーチャーフォンと呼ばれる携帯電話端末から「世界の“絆”グラフ」を閲覧できるよう制作したもの。株式会社jig.jpが提供する携帯電話向けウェブブラウザ「jigブラウザ」から「世界の“絆”グラフ」が閲覧できる。株式会社jig.jpでは被災地応援企画という趣旨に賛同し、「世界の“絆”グラフ」閲覧用に、通常は利用料が月630円のjigブラウザを90日間無償で利用できるバージョンを提供している。

被災地でポスター掲示に協力してくれる団体を募集

 ポスターは横1030mm、縦728mmのB1判。版にはQRコードを印刷、ポスターを見かけた人が携帯電話コンテンツを手軽に閲覧できるようにした。3000部を制作。避難所、市役所・町役場、病院、福利厚生施設、学校、駅、大型店舗など人の集まる場所への掲示を想定している。

 インプレスR&Dでは、ポスター掲示作業については被災地の自治体やボランティア団体など諸団体の協力を募る方針だ。すでに、WIDEプロジェクト(震災復興インターネットプロジェクト)、情報支援プロボノ・プラットフォーム(iSPP)に協力を依頼。また、被害が大きかった陸前高田市の高田第一中学校の避難所本部の山崎亨氏からは「世界中からのメッセージは、避難所の皆さんの励みになります。当避難所でも是非掲示したい」とコメントがあったという。

 ポスター掲示については、OnDeck編集部のメールアドレス( on-deck-info@impress.co.jp )で協力可能な団体からの申し込みを受け付けている。なお、個人への直接配布は行っていない。

(工藤 ひろえ)

2011/6/16 17:36