iida、ALESSIとコラボしたコンセプトモデル発表

　KDDIは、暮らしをデザインする商品戦略を打ち出している「iida」ブランドにおいて、キッチンウェアから日用品などをブランド展開する「ALESSI」（アレッシィ）とコラボレーションしたコンセプトモデルを発表した。

　ALESSIは、キッチン用品を皮切りに、インテリアや雑貨、時計などさまざまな製品を展開しているイタリアのブランド。iidaと同様に外部の有名デザインアートのコラボレーション製品などを手がけており、今回iidaでは、ALESSIが選出した3名のデザイナー起用したコンセプトモデル「iida and ALESSI」を発表した。

　いずれも商品化は未定だが、今回のコンセプトモデルは、10月30日より東京ミッドタウンで開催されるデザインイベント「DESIGNTIDE TOKYO 2010」で展示される。また、吉岡徳仁氏がデザインを手がけたiida端末「X-RAY」のインスタレーション（作品のある空間全体を作品と見なすもの）も会場で展示される。

■iida and ALESSI

マルセル・ワンダースのコンセプトモデル

　起用するデザイナーは、マルセル・ワンダース、ステファノ・ジョバンノーニ、パトリシア・ウルキオラの3名。オランダ出身のワンダースは、ロープを編み上げ樹脂で固めた「Knotted Chair」（ノテッド・チェア）で知られるデザイナーで、最近ではイタリアの老舗調度品メーカーであるモローゾと組んで「Shitake Stool」などを発表している。

　「iida and ALESSI」でマルセル・ワンダースは、「貴金属を思わせるようなスマートフォン」をテーマに、スケルトン素材のボディ背面部に彫刻のような加工を施した。ALESSIのダイニングセットのプロジェクトに先駆けてのコンセプトモデルとなる。

ステファノ・ジョバンノーニのコンセプトモデル

　イタリアのステファノ・ジョバンノーニは、NTTドコモのNEC製FOMA端末「N904i」をデザインしたことでも知られるプロダクトデザイナーだ。ALESSIとのコラボによるキッチンウェアや、「MAGIS Bombo Stool」という柔らかい形状のガス式チェアなどが代表作となっている。

　「iida and ALESSI」では、人の形を模したALESSIのキッチンウェア「ジロトンド」シリーズを踏襲し、顔の形をした携帯電話を生み出した。円形の背面ディスプレイは動いてメッセージを伝える「目」となり、本体を開くのに役立つ「鼻」、ヒンジ部分は「髪」をイメージしている。付属のアクセサリーでも世界観を表現している。

パトリシア・ウルキオラのコンセプトモデル

　スペイン生まれのパトリシア・ウルキオラは、クラシックなモチーフをモダンにまとめる作風で知られる女性デザイナー。モローゾやドリアデ、カルテル（Kartell）、フロスなどで家具を手がけるほか、インテリアや建築なども担当する。

　「iida and ALESSI」では、スペインの伝統楽器であるカスタネットを連想させる端末。ネックストラップ部分はカスタネットのヒモに着想を得たとしている。ポンポン・ストラップやイヤホン、穴あき携帯パッドなどアクセサリーも用意される。