KDDI、au携帯で「TOP&カード」ポイントが貯まる協業施策


KDDIの雨宮氏

 東京急行電鉄(東急電鉄)とKDDI、沖縄セルラーは、携帯向けのメールマガジン「TOKYUモバイル」に、携帯電話を毎月の利用額に応じて東急のポイントカード「TOP&カード」のポイントが貯まるなど特典が用意された「TOKYUモバイル×au by KDDIコラボレーションプログラム」を7月21日から開始する。

 「TOKYUモバイル×au by KDDIコラボレーションプログラム」は、EZwebを利用するTOP&カード会員を対象とした特典プログラム。毎月のauの利用額の3%分がTOP&カードのポイントとして付与されるほか、東急グループ各社のクーポンなどの特典が受けられる。

 利用料および登録料は無料、TOP&カードの番号や携帯電話番号などを入力してTOKYUモバイルに入会するだけでサービスが受けられる。なお、3%分のポイントは、今回のサービス用に別途付与されるもので、auポイントなどは従来同様に付与される。また、これまでTOKYUモバイルでは、会員向け特典が用意されてきたが、「TOKYUモバイル×au by KDDIコラボレーションプログラム」限定の特典などが毎月用意される。

 KDDIでは、ポイントプログラムの利用によって、携帯利用料に応じたTOP&カードポイントが獲得できるため、TOP&カード会員のauの利用意向の増加や、契約解除に一定の歯止めがかかると見込む。東急沿線のauショップではプロモーションも実施される。

 KDDIのグループ戦略統括本部 新規ビジネス推進本部長 理事の雨宮俊武氏は、今回の協業について、「auが表に出て行くのではなく、東急電鉄が主役。アライアンス先の企業が表に出て行くことで、auブランドではリーチできない層に、アライアンス企業が持っているユーザーにリーチしていく」とその意義を説明。「ユーザーのさまざまなライフシーンにauが入り込んでいく」と語った。KDDIでは、東急電鉄だけでなく、商圏の異なる鉄道グループなどとの連携も視野にポイントサービスとの連携を検討していく方針だ。

 雨宮氏は、KDDIのアライアンス戦略として、専用端末、ポイント連携、NFC、リアル施設、MVNO、地域連携と6つのキーワードを紹介した。今回のサービスはポイント連携となる。専用端末は、ナビタイムジャパンが提供するナビゲーション専用端末といったデジタル家電との連携、リアル施設はランナー向け施設「Run Pit by au Smart Sports」、地域連携は、「ナカチェン」を利用した地域情報の配信などがそれにあたる。

 また、6月にはMVNOとして、JAL(日本航空)のマイルが貯まる「JAL MILE PHONE」などもサービスが開始された。KDDIでは、2008年にアライアンスビジネス事業化を検討を開始しており、今年に入ってその成果が続々と登場しているという。NFCについても5月から実証実験を開始している。

 KDDIでは、auだけではできないことをアライアンス展開することで実現し、さまざまなライフシーン、ライフスタイルの中に携帯電話を連携させていく方針だ。


 



(津田 啓夢)

2010/7/20 14:57