セカイカメラ利用の「辰野金吾回顧展」、“AR空間”で開催


 佐賀県武雄市、ソフトバンクテレコム、頓智・(とんちどっと)は、建築家の辰野金吾氏のバーチャル回顧展を開催する。頓智・の「セカイカメラ」を利用し、AR(拡張現実)空間のみでの開催となる。開催期間は2010年10月13日~2011年3月31日まで。

 佐賀県唐津市出身の辰野金吾氏(1854年―1919年)は、武雄市のシンボルである武雄温泉新館・楼門(1914年)やJR東京駅(1914年)、日本銀行本店(1896年)などを手がけた建築家。今回、「辰野金吾『セカイカメラ』回顧展」として、辰野氏が手がけた日本各地の現存する建物、現在は存在しない建物の跡地、ゆかりの地など、全国約50カ所に同回顧展専用の「サガシテエアタグ」が設置され、建物に関する情報を参照し、その業績に触れることができる。「セカイカメラ」が利用できる端末であれば、同回顧展を無料で楽しめる。

 武雄市では、同回顧展にあわせて市内の観光スポットにも「サガシテエアタグ」を設置して観光情報を提供する。辰野金吾氏と近代建築に関するイベント、シンポジウムを開催する。武雄市内では、観光客の利便性向上として、ソフトバンクグループが協力して通信環境を整備するという。

 具体的なサガシテエアタグの設置箇所などは今後、武雄市のWebサイトなどで案内される。

 

(関口 聖)

2010/7/2 16:07