NEC、LTEのコンセプトモデルをスペインで展示


 NECは、2月15日~18日にかけてスペインのバルセロナで開催される展示会「Mobile World Congress 2010」において、LTEのコンセプトモデルを展示することを明らかにした。

 コンセプトモデルでは、次世代携帯電話の通信方式である「LTE」に対応したプラットフォーム「LTE-PF」を搭載し、高速通信を活用した高画質な動画転送が行える。「LTF-PF」は、通信を処理するベースバンド処理ソフトなどで構成されるシステムのこと。

 今回NECでは、NTTドコモのブースにおいて高速動画ストリーミングによる、ハイビジョン映像の動画転送デモや、モバイルシンクライアントのデモなどを展示する予定。NECブースでは静態展示のみとなる。なお、コンセプトモデルはデータ通信端末となるが、LTEの進捗状況を見せるためのもので形状等は決定していないという(NEC広報部)。ディスプレイサイズは7インチ、本体の大きさは205×140×31mmで、重さは約1kg。

 LTEは、W-CDMA方式の拡張技術であるHSPAをさらに発展させた次世代通信規格。データ通信速度は下り最大100Mbps、上り最大50Mbps以上を実現するとされる。現在W-CDMA方式を採用しているドコモ、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルのみならず、CDMA2000方式を採用しているKDDIもLTEの採用を表明している。

 NECではドコモよりLTEの商用端末ベンダーに選定されており、ドコモやパナソニック、富士通らとともに前述の「LTE-PF」を共同開発した。なお、ドコモでは2010年にもLTEを導入するとしている。

 



(津田 啓夢)

2010/2/1 12:58