MCF、東京都青少年問題協議会の答申案へ意見提出


 モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)は、東京都青少年問題協議会が11月下旬に発表、意見を募っている答申素案について、意見を提出したと発表した。答申素案の内容について、厳しく批判している。

 東京都青少年問題協議会は、青少年関連施策に携わる東京都知事からの諮問機関。今回、「メディア社会が拡がる中での青少年の健全育成について」という諮問が寄せられたことを受け、青少年におけるインターネットと携帯電話の利用や、児童ポルノを取り扱うメディアへの対応などへ、都側で新たな制度を創設したりするなど、規制強化を求める答申素案を11月26日に発表した。

 答申素案に対しては12月10日まで意見募集が行われており、MCFでも同案に対する意見書を提出、11日にその内容を公開した。意見書では、答申素案に記されている記述や事例について、「出典が不明瞭」「検証できないケースが記されている」などとして、具体的な根拠を記したり、臨床例を明記したりするよう求めている。また東京都という公権力が民間での取り組みを規制する根拠となるような、現状の問題点・分析結果などが記されておらず「不当な関与」「民間が独自に推進する啓発・教育については、民間の自主的な取組が尊重されるべき」としている。

 このほか、答申素案で「EMAによる認定を受けたコミュニティサイトを利用した青少年が犯罪に巻き込まれる(中略)第三者機関が考える『青少年にとって健全なサイト』と実際に『青少年にとって安全なサイト』との違いがあるものと考えられる」と記された点についても、根拠や論理がないまま、認識不足が背景にあるとされ、不適当な内容と指摘している。

 

(関口 聖)

2009/12/11 14:49