産経新聞iPhone版、動画表現など可能な実験広告開始


 電通とヤッパ、産経デジタルは、産経新聞のiPhoneアプリを使った電子新聞向け新広告配信実験を開始した。実験期間は11月26日~12月2日。

 今回の実験では、アプリ「産経新聞iPhone版」の2面と4面記事において、電子新聞向けに作られた広告を配信する。従来、iPhoneアプリ版には新紙面と同じ広告が掲載されていたが、動画による広告や電子クーポン配布、企業サイトへの誘導を含めた試みが実施される。なお、「産経新聞iPhone版」のユーザーはアプリのバージョンアップなど不要で確認できる。

 2面の下部には、映画「2012」の広告が掲載され、予告編動画などの視聴が可能で、新聞記事も通常通り拡大して読める。これに対し4面は全体が実験広告となり、ホンダ(本田技研工業)のハイブリッドカー「インサイト」が掲載される。見かけ上は紙面下部に広告が掲載されている形だが、新聞記事の拡大はできない。紙面をクリックすると車が動き出し、画面を塗り替えるユニークな動画表現が楽しめる。塗り替えられた先では、Webサイトへの誘導やカタログ請求、現在地付近の販売店検索などが行える。

 電通とヤッパ、産経デジタルの3社は、本格的な広告配信に向けた実証・分析を継続していく方針。電通では、iPhone版に続き、有料の電子雑誌配信サービス「MAGASTORE」でも今回の広告手法を展開する。今後さらに、iPhone以外のスマートフォン向けにも拡大していく予定。


 



(津田 啓夢)

2009/11/26 16:18