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「5Gでより豊かな未来を」、ドコモが新たな中期計画「beyond宣言」を発表
第1弾が「シンプルプラン」「ウルトラシェアパック30」
2017年4月27日 19:10
いよいよ迫る5G時代に、AI、IoT、ドローンで、普段の生活~働く環境まで、これまでにない新たな価値を提供していく――NTTドコモは、2020年をターゲットにした「beyond宣言」を発表した。2017年度から取り組んでいく事業をまとめたもので、代表取締役社長の吉澤和弘氏は「5Gでより豊かな未来を創るという想いを込めている」と意気込んだ。
ロゴマークでは“d”の部分がドコモのロゴと同じフォントを採用する「beyond宣言」は、コンシューマー向けに3つ、法人パートナー向けに3つ、あわせて6つの宣言で構成される。1つ1つを見ていけば、既にドコモとして取り組んでいる事業ばかりだが、吉澤氏は「ドコモが何をやるか、はっきり宣言してまとめた」と述べ、個々で取り組んできた事業をひとつの目標の下にまとめることで、新たな価値を提供する姿勢を打ち出したり、今後、ドコモと協業したい法人が出現しやすい流れを産みだしやすいといったメリットを挙げた。
コンシューマー向け、3つの宣言
コンシューマーに向けた宣言は、料金面を主としてお得感、便利といった部分で、携帯電話市場のリーダーを目指す「マーケットリーダー宣言」、VRやAIなどを用いて生活や働き方の改革を実現する「スタイル革新宣言」、そしてAIでユーザーサポートを充実させる「安心快適サポート宣言」の3つ。
いずれも名称だけではピンと来ないかもしれないが、たとえば「マーケットリーダー宣言」の第1弾として27日に発表されたのが、30GBをシェアできる「ウルトラシェアパック30」と、月額980円の「シンプルプラン」だ。ドコモポイントを5月にdポイントへ自動移行することも含まれる。
スタイル革新宣言に関する部分では、これまでのiコンシェルから引き続き、“究極のパーソナルエージェント”として、ユーザーをサポートするAIエージェントの提供を目指す。フィンテックにも意欲的で、ソフトバンクなどが先駆けるレンディング(融資)サービスなどを想定。
エンターテイメントでも、時間や場所に囚われることなく、一体感や臨場感を体験できるよう、新基軸の楽しみ方を打ち出すとしており、第1弾としてドコモと同じく25周年を迎えるMr.Children、第2弾として安室奈美恵とタイアップし、CMを展開するほか、たとえばMr.Childrenのライブツアーでは一部の会場で、dアカウントを持つ人に向けて先行予約の抽選販売が行われる。
5Gトライアルサイト、5月下旬に
法人・自治体と協力する分野を意識した宣言は、2020年頃の本格的な商用化が見込まれる次世代の通信方式(5G)を活用して、新たな事業を創る「産業創出宣言」、農業や教育、スポーツなどにおいて社会課題の解決、地方創生に取り組む「ソリューション協創宣言」、AIやVR、IoT、ドローンなどオープンなプラットフォームの進化を通じて進める「パートナー商流拡大宣言」の3つ。
ドコモでは東京都内で、5Gのサービスを先駆けて体験できる「5Gトライアルサイト」を展開する方針を明らかにしていたが、「産業創出宣言」の第1弾として5月下旬にも開設されることが明らかにされた。5Gトライアルサイトでは、鉄道や自動車、放送といった各業界のパートナー企業ともに、5G時代に実現するであろうサービスを先行体験できる、と銘打たれており、今後詳細が明らかにされる見込みだ。
5G時代に向けた設備投資は、2019年度に本格化する見通しとのことだが、2017年度の設備投資予定額5700億円を超えることはないのでは、と吉澤社長は予測する。
ソリューション協創宣言、パートナー商流拡大宣言に関するソリューションなども今後、発表される。