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ソフトバンク、LTEで“放送”する「LTE-Broadcast」の実証実験

ヤフオクドームのソフトバンクホークス戦で球場内に一斉配信

 ソフトバンクは、新サービスの導入に向けた検証として、LTEを利用した一斉配信技術「LTE-Broadcast」(LTEブロードキャスト)の実証実験を行う。実験は9月17日~19日に、ヤフオクドームで開催される福岡ソフトバンクホークス戦にて行われる。

 「LTEブロードキャスト」は、LTEを利用して、放送のような一斉配信を行う技術。通常、LTEを使った通信は1対1のユニキャスト通信となるため、同じデータをやり取りする場合でも、ネットワークの帯域をユーザーの分だけ消費することになる。一方、LTEブロードキャストでは、LTEネットワークを利用して複数のユーザーに対して同じデータを送信する、マルチキャスト配信(1対多配信)を行う。エリア内にいるユーザーが1人でも数百人でも消費する通信帯域が変わらないため、ネットワークへの負荷を減らし、安定した映像配信を行うことができるとされている。

 実証実験では、ヤフオクドームの3塁側スタンドをカバーする実験用の基地局を設置。球場内に設置された6台のカメラで撮影された試合の様子をLTEブロードキャストを活用して一斉配信する。配信された映像は専用アプリを搭載した実験用スマートフォンから、マルチアングルのライブ映像として視聴できる。スマートフォンから検証データを収集するとともに、球場に来場した各日100人の一般ユーザーに実験用端末で視聴してもらい、アプリの使用感や映像の品質についてアンケート調査を行う。

実証実験のシステム構成