【CEATEC JAPAN 2011】
ドコモ、Twitter連携の災害情報サービスや海外旅行向けアプリ


 「CEATEC JAPAN 2011」のNTTドコモのブースでは、スマートフォンでの利用を中心に、Twitterの情報を活用したものや海外旅行向けアプリなど、さまざまなサービスが参考出展として紹介されている。

Twitter連携の災害関連情報/ホットトレンド

 Twitterの投稿を利用した「災害関連情報」は、Twitter上で注目されている災害関連のニュース記事、写真、ツイートをランキング形式で表示するというもの。ユーザーは被害状況や話題のニュースを抽出しやすくなるほか、システム側では情報の信ぴょう性の判断も行われる。会場では、東日本大震災の後となる、3月16日のデータを対象にデモを行っている。

 Twitterと連携したサービスではこのほか、「ホットトレンド」として、現在地の情報に基づいて話題のキーワードをTwitter上から抽出して表示するデモも披露されている。つぶやきとして投稿されたキーワードの登場回数や、そのエリア特有のキーワードなどをもとに判定を行い、全国的な話題より地域の話題が表示されるようになっているという。デモの表示画面では、キーワードをタップすると詳細な情報が表示され、観光地などでは、地図アプリとも連携できる住所があわせて表示されるようになっている。

Twitterの投稿を利用した「災害関連情報配信」
 Twitterの投稿を利用した「ホットトレンド」

 

アプリをまとめた「海外旅行パッケージ」

 スマートフォン向けに、海外旅行で便利なアプリをセットにして提供しようと検討しているのが、「海外旅行パッケージ」。スマートフォン初心者向けとして、海外で便利なアプリをまとめてダウンロードできるようにするというもので、ドコモが開発する「料理メニュー翻訳アプリ」のほか、ゼンリンデータコムが提供予定の「いつもナビ海外」や、音声翻訳、為替変換、ファッションサイズチェックといったサードパーティ製アプリがセットになる見込み。

 このうち「料理メニュー翻訳アプリ」は、カメラを利用し、画面に表示されるガイドにしたがってメニュー表の文字を捉えると、料理名を翻訳して表示するというもの。文字認識後は0.5秒程度と高速な翻訳を行い、画面上に即座に翻訳後の料理名が表示される。赤地に白文字といった、通常とは配色が逆転している文字にも対応するほか、縦書きの表記もサポートされている。デモでは、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語、英語を対象に、日本語との翻訳が可能になっている。また、翻訳前後の言葉(文字)は検索やTwitterなどへの投稿も行える。なお、この「料理メニュー翻訳アプリ」は試験的にAndroidマーケットで提供されており、無料でダウンロードが可能。

「料理メニュー翻訳アプリ」
「いつもナビ海外」

 

次期iコンシェル!? 多様化する情報を1画面で提示するアプリ

 「直感に響く情報提示アプリ」として展示されているのは、天気や交通、エンターテイメントといった日常的に利用する各種の情報、さらにスマートフォン内の未読メールといったさまざまな情報をイメージ化し、1画面内で提供しようというもの。文字の場合は直感的に必要な情報かどうかを判断しにくいが、イメージ化されると、興味のない絵(情報)を自然に無視し、「多くの情報の中から、直感的に必要な情報に気づく」という。

 デモでは、室内が表示された画面において、窓の様子で天気が、部屋に置かれたセールの紙袋でバーゲン情報の有無が分かるといった具合で、それぞれをタップすると詳細な情報を表示できる。同様に街中が表示された画面では、電車をタップすると電車の運行情報が確認できる。iコンシェルとアプローチが違う点は、GPSや行動推定などで情報を絞らない点で、前述のように「欲しい情報には気がつく」というコンセプトになっている。

 

写真をサーバーに保存して自動で整理「メモリーコレクション」

 「メモリーコレクション(仮称)」は、参考出展ではなく12月に提供を開始する予定のサービス。スマートフォンやパソコンから写真をドコモのサーバーにアップロードして保存・整理でき、スマートフォンで閲覧できるというもの。サーバー側で顔認識に基づいて分類したり、日付やGPS情報で分類したりするのが特徴で、人物やカテゴリーなどにはユーザーが自由に名前を付けられる。整理された写真はデジタルフォトフレームに自動的に送ったり、ベストショットを自動で選んだりといった機能も用意されている。

 

スマートフォンを使った学習コンテンツ

 すでに提供されているサービスでは、スマートフォンを使って空いた時間に学習できるという「ドコモゼミ」が展示されている。現在は英会話の学習が行えるアプリが提供されており、今後は子供向けの知育アプリや、検定資格などのアプリ、タブレット端末向けに最適化したアプリなども検討されている。

 

そのほかの展示

モバイル空間統計は時間帯による人口移動の情報を扱う
サイクルシェアリングは横浜市で試験中
 ドコモ ドライブネットの対応端末

 




(太田 亮三)

2011/10/5 21:31