本日の一品
セキュリティUSBメモリー「Locky」で超簡単に機密管理!
(2016/3/14 06:00)
データを持ちだすのに便利な媒体の王様はかつて低容量のフロッピーディスクだった。今では大容量のUSBメモリーがその地位にある。しかし、企業では、USBメモリーの社内使用に関しては敵対視されているイメージが強い。
ちょっと昔なら、オフィスのパソコンのUSBポートだけはしっかりとキャップで塞ぎ、USBからは一切のデータの持ち出しができないように管理しているのに、社内メールさえ使えば、誰でも、何でも、どこにでも送れてしまう、というおかしな企業もあった。
今日、ご紹介するのは、こうした企業用ではなく、個人がプライベートで大事なデータを持ち出す場合に、超簡単にセキュリティ機能を提供してくれる便利なUSBメモリー「Locky」だ。
筆者は「Locky」を、秋葉原の“パーツ通り”散策で時々のぞくお店でゲットした。パッケージの裏には4GB/8GB/16GBの記述があったが、入っていたのは、なぜか2GBだった。特殊な用途で作った規格外のモノなのかもしれない。
破格で購入したその時は、それほど期待していなかったが、実際に使ってみると、過去に買った同じような仕組みのUSBメモリーのどれよりも使い勝手は良かった。
見てくれはごく普通のどこにでもある安価なスティック型のUSBメモリーだが、本体表面には1~0まで番号の振られた小さなキーパネルが2列に配置されている。そしてUSBメモリー側面にはEnterとCancelの2つのプッシュボタンがある。これらを組み合わせて、任意の4つの数字を“ロック解除キー”として設定すれば、キーを知っている自分だけが内部のデータを読み書きできるという訳だ。
設定の仕方はきわめて簡単。まず、自分のお気に入りの4つの数字を決める。ユニークな電気シグナルを時系列に読むタイプではなく、単純なプッシュ式ボタンなので、同じ数字を2回選ぶことはできない。すなわち1-2-3-4は大丈夫だが、1-2-2-4を選択することはできないのだ。
数字を選んだら(今回は1-2-7-9にした)、10個の小さなキーパネルの中から、該当する4つのキーパネルだけを2列の中央縦ラインより外側の左右にスライドさせて設定する。
キーパネルを設定した後、起動中のパソコンのUSBポートに挿入する。初めて数字を設定したLockyは、システムが解除キーとして認識していないので、エラーとなり、LEDライトが赤く点滅する。
赤いLEDが点滅中にUSBメモリー側面のEnterボタンを指先で押してやると、点滅していたLEDライトがグリーンの点灯に変わり、4つの数字が解除キーとして登録される。これでUSBメモリーとして、内部のデータを読んだり、書き込んだりできるようになる。
パソコンでの作業が終了したら、お約束の手順でUSBメモリーをパソコンのポートから抜き取り、4つの数字パネルをスライドさせて変更しておけば、失くしたり置き忘れたりしても安心だろう。
一般的なパスワードと同じように、4つの数字は適当なサイクルで変えたほうが望ましいだろう。ロック解除用の数字を変更したい時は、まず今の組み合わせで、起動中のパソコンのUSBポートに挿入する。
そしてグリーンのLEDが点灯している間に、USBメモリー側面のCancelボタンをプッシュすれば、記録されている4つの数字は消去され、購入時の状態に戻る。再び数字パネルの設定作業を行えば、以前とは違う数字の組み合わせを解除キーとして設定できる。
実際に16GBくらいの容量があればかなり使い勝手もあるのだが、残念ながら2GBでは限られた用途にしか利用できないだろう。筆者は、パーソナルで忘れがちな一部のデータをメモ書きする替わりに、Lockyに記録して持ち歩いている。メモ帳に書くより多少はセキュリティアップなのかもしれない。
一番大事なことは、USBメモリーを落としたり、どこかに置き忘れたりしないことではなく、使用後、忘れないうちにどれか一つでも必ず数字パネルをスライドさせておくことなのだ。機密管理、どこまで行っても、システムはその手助けをするだけで、その要は人であることは、過去から未来までいつも同じなのだ。
製品名 | 購入先 | 購入価格 |
---|---|---|
USBロックメモリー「Locky」 | Tokkaバザール(秋葉原) | 500円 |