本日の一品
見た目もお値段もライト! 活動量計デビューに向いている「Misfit Flash」
(2015/9/10 06:00)
7月30日にMisfit(ミスフィット)社から新たな活動量計「Misfit Flash」(以下、Flash)が発売された。コイン型の超軽量活動量計で、1日の歩数や消費カロリー、移動距離といった活動量や、睡眠サイクルを自動的に記録してくれるというものだ。約1カ月間使ってみたので、その使用感をお伝えしよう。
本体重量はわずか6gと非常に軽く、単体でポケットに入れられる。リストバンドやクリップ、ペンダントと自在に変化させ、体の好きな場所に装着できるのが大きな特長。30m防水なので、利用シーンも制限されない。コイン電池(CR2032)を使用し、1回の交換で約4カ月は利用しつづけられる。表示部は持たないが、12個のLEDを内蔵しており、本体の真ん中を押すと時間や目標達成率を光で表示する。測定したデータは、Bluetoothを通じてスマートフォンに送られ、専用アプリ「Misfit」で確認できる。アプリはiOS、Android、Windows Phoneをサポートしている。
Misfit社といえば、「Misfit Shine」(以下、Shine)をご存じの方もいらっしゃると思う。筆者は「Shine」の利用経験はないのだが、海外ではリストバンドやペンダント用のケースのバリエーションが魅力とされたらしい。特に女性のおしゃれを意識したモデルが多いようで、そのあたりはこれまで見てきたスポーツタイプの活動量計とは大きく異なる。発表会にうかがったところ、スワロフスキーとのコラボというペンダントを見せていただいた。確かにこれなら身につけてもいいかもと思わせるかも?
というわけで「Flash」だが、こちらは「Shine」をよりカジュアルかつリーズナブルにした製品。陽極処理アルミニウム製で、お値段は1万円を超える「Shine」に対して、4980円(税別)とだいぶ抑えられている。素材がポリカーボネートに、防水性能は水深50mから30mに変更されている以外、測定項目や精度は変わらないようだ。ただリストバンドやクリップ、ネックレスなど「Shine」用のアクセサリーとの互換性はないらしい。
使ってみたが確かに軽い。ポップなデザインなので、カジュアルに身につけられる。すでにいくつかのリストバンド型活動量計を使用している筆者は、本製品をクリップで使用しているが、装着中はまったく違和感がない。インナーに取り付けているため、表示部がないこともまったく影響がない。ときどきパジャマにつけたまま付け替えを忘れてしまうこと以外は、問題なく使用できている。
アプリ「Misfit」は、表示そのものに派手さはないが、シンプルで見やすい。測定した歩数、消費カロリー、移動距離、睡眠時間や眠りの深さを表示するが、活動データ表示のメインとなるのは「ポイント」。活動全体を「ポイント」化して、目標に対する達成率のグラフとともに表示する。歩数は? カロリーは? といったことを気にせず、ポイント数のアップを意識するだけでいいのだ。このあたり、ナイキの「Fuel」やドコモの「ムーヴ」と似ていると感じた。目標を達成するために、歩く、走る、泳ぐのそれぞれでどれくらい活動すればいいのかを教えてくれるので、ビギナーでも使いやすそうである。
睡眠サイクルの測定精度だが、就寝および起床時刻に関しては、自動測定が可能な他社製品とあまり変わらないようだ。装着部位が違うため細かい比較は難しいが、目立って異なる点はなさそうである。何よりモード切替が不要というのは助かる。バイブレーション機能がなく、眠りの深さを元にした目覚ましは使えない。このあたりはちょっと残念。
ユニークなのは「ソーシャル」というコーナー。ユーザーを見つけてつながることで、活動量を比較し、競争できるというものだ。他にも活動量計があるのにまだ手放していないのは、ひとえにこのソーシャルのせいといっても過言ではない。データは今日と昨日の2日分で比較できるのだが、思いのほか競争意識がわくので面白い。
この手のランキング機能は珍しいものではないが、ユーザー全体の平均ポイント数を常に表示するアカウント「missfit」が用意されているところや、世界のユーザーの活動がリアルタイムにわかるところは珍しいのではないだろうか。だれかがゴールを達成した、だれがパーソナルベストを出したといったログが次々と更新されるので刺激になる。また、誰ともつながっていなくても、「missfit」の数字を参考にすることで平均越えを目指せるので、こっそりがんばりたい方にはいいかもしれない。
「ボタンコマンド」機能も他では見られないものかもしれない。2回押す、3回押す、押し続けるの3パターンで、それぞれアプリを起動したり、活動のタグ付けをしたりできるというもの。Webサービス同士を連携できる「IFTTT(イフト)」もサポートしており、ボタンを押すことでなんらかのアクションを設定できる。レシピが英語なためハードルはやや高めだが、独自の使い方をしてみたい方はチャレンジしてみるといいだろう。
「Shine」のようなゴージャスさはないものの、今のところクリップが壊れそうな気配もなく、気負うことなく身につけられると感じている。すでに腕時計をしている人、スマートウォッチを使っている人でも装着場所を選べるので、重ねづけしたくないが、そろそろ活動量計は使ってみたいという方の選択肢になるだろう。
ちなみに、クリップというとズボンのポケットに取り付ける男性が多いようだが、数日以内に紛失する可能性が高いので、絶対おすすめしない。
製品名 | 販売元 | 参考価格 |
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Misfit Flash | Misfit | 5378円 |