本日の一品

世界初の携帯電話へのオマージュを込めたペンケース

1973年4月3日に世界で初めてニューヨークで使われたプロトモデルをオマージュしたペンケース「Brick-Phone Case 1973'」

 1973年4月3日という日は、モバイルの世界では決して忘れることのできない特別な日だ。

 マーティン・クーパー氏(当時のモトローラの副社長)がニューヨークで世界初の携帯電話プロトモデルである「DynaTAC」を使用して、人類史上初の公的場所から通話をした日なのだ。

 その時のクーパー氏の通話相手は、当時のライバル会社の人間であったと言われるから、きわめて劇的な登場だった。そしてその10年後、モトローラが発売された「DynaTAC 8000X」が一般発売された史上初の携帯電話となった。その後、携帯電話市場は爆発的な拡大を続け、2014年にはすでに携帯電話の契約数が地球上の人口を抜いたと言われる時代となった。

 そんな1973年の劇的な事件にオマージュし、世界中の人が初めて自分たちで使えるようになった「DynaTAC 8000X」をイメージして作られたのが、「Brick-Phone Case 1973'」というペンケースだ。

筆者が海外用として現役で使っている携帯電話「Binatone」(下)にもよく似ている

 800g近くあったDynaTAC 8000Xと比べるとBrick-Phone Caseは少し小さくなった。今の携帯電話からしたらまだ大きいが、ペンケースとしてはリーズナブルなサイズだといえる。筆者が海外のGSMエリアで半分ジョークとして使っている、クラシカルなデザインの携帯電話「Binatone」より少し大きいくらいだ。

 筆者はBrick-Phone Caseに限らず、ペンケースには見えないペンケースが大好きなので、卵のパッケージのパルプのような素材で作られたペンケースや、魚のアジそっくりのペンケースなど、おかしな商品が登場すると速攻で購入している。

キワモノペンケースの中でも、Brick-Phone Case 1973'(左端)とアジなペンケース(右端)は出番が多い

 そっくりさではBrick-Phone Caseも世界初の携帯電話のイメージに忠実に作られており、正面から見たときに幅よりも奥行きが大きくなっている。周囲の3分の2ほどを占めるジッパーを開くと、内部はほぼ同じ厚さの上下2層に分割されて開く。

実際のDynaTAC 8000Xより長さは短いが、その外観から収容力には期待できそうだ

 液晶画面やキーボタンが配置された内側は内部も凹凸があり、消しゴムや鉛筆削り、修正テープなども収納しやすい。収納面全体の3分の2ほどは柔軟なメッシュ素材で仕切られており、収納物がペン側と混ざってしまうことを防いでいる。シャープペンシルやボールパン、ローラーボール、サインペン等を数本入れ、反対側から消しゴム2個、修正テープなどを収納してみたが、まだまだ余裕だった。

周囲のジッパーを開くと、上下2層に分離する
メッシュ素材で仕切られるので、ペンとその他のものがごちゃごちゃに混じってしまうことはなさそう

 残念ながら、外形サイズからすると収容力は大きくはないが、鞄から登場した時のウケ狙いとその登場インパクトは、“アジなペンケース”にも迫る。アジなペンケースほどベタではなく、少しはセンスを感じさせる世界初の携帯電話とほぼ同じデザインを採用し、「1973年4月3日」の小うるさいウンチクなどを話せるキッカケと考えれば、人によっては無駄ではない買い物になるかもしれない。

製品名販売元購入価格
Brick-Phone Case 1973'天晴出品(After Rain Design)2280円