てっぱんアプリ!

日本語も認識する、マイクロソフト謹製スキャナーアプリ「Office Lens」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: Office Lens
開発者: Microsoft Corporation
価格: 無料
対応OS: iOS 8.0 以降
カテゴリ: 仕事

 スマートフォンのカメラを活用して、書類などをきれいにデジタル化できるスキャナーアプリは、仕事にもプライベートにも大活躍。人気の高いアプリジャンルということもあり、多数のデベロッパーからリリースされているが、そこに新たに名乗りを上げたのがマイクロソフトの「Office Lens」だ。後発としてどんな機能を引っ下げてきたのか、さっそく見てみよう。

後発だけに期待も高まる「Office Lens」

自動で台形歪みを補正。被写体に合わせた撮影モードも

 「Office Lens」は、他のスキャナーアプリと同様に、書類などを端末のカメラで撮影しデジタルデータとして残せるアプリだ。紙の書類、ホワイトボード、看板など、きれいな画像で残しておきたい被写体をカメラでプレビューすると、自動で被写体の輪郭を検出。そのままシャッターボタンを押せば画像として取り込める。

 紙の書類に適した撮影モードとホワイトボードに適した撮影モードなどが用意され、文字などが最も見やすくなる色合いに自動調整された形で撮影可能。撮影後は検出した輪郭に応じて自動で台形歪みが補正され、まっすぐ正面から見たような画像で保存できる。輪郭内に不要な部分がある場合は、手動で画像化するエリアを調整することも可能だ。

紙書類を斜めから撮影しても……
正面から撮影したかのように自動修正されてデータ化できる
ホワイトボードに適したモードで撮影
手動で取り込み範囲を指定することも可能

PDF、PowerPoint、Wordなどのファイル形式に変換しOneDriveにアップロード

 補正してきれいな見栄えになった画像は、そのまま画像ファイルとして端末に保存したり、PDF、PowerPoint、Word、OneNoteなどのファイル形式にしてマイクロソフトのオンラインストレージサービス「OneDrive」にアップロードし、保管しておける。

 OneDriveにアップロードしたファイルは、端末に再びダウンロードして「PowerPoint」や「Word」、「OneNote」といった外部アプリと連携し読み込むことが可能。OneDrive自体がマルチデバイスに対応したオンラインストレージなので、PCなどからファイルを閲覧するのもOKだ。

撮影後はPDFやオフィス文書の形式でOneDriveにアップロード
PDFで保存したところ
PowerPoint形式で保存した場合は内容がベクトルデータのオブジェクトとして認識され、拡大・縮小も思いのままに

手書き文字も認識。テキストとしてコピーや検索ができる

 PDFなどにデジタルデータ化したものは、実は、OCR機能によって画像内の文字部分が抽出され、テキストデータとしてファイル内に保持するようになっている。つまり、見た目としては画像であっても、その中の文字部分を選択してクリップボードにコピーしたり、文書内をテキスト検索することが可能だ。

 実際に試してみたところでは、印刷された書類の整った文字であっても、ホワイトボードに手書きした文字であっても、部分的にはきちんと文字として認識され、コピーや検索が行えた。もちろんアルファベットだけでなく日本語のひらがな、カタカナ、漢字にも対応している。

 ただし、長い文章が丸ごと正しくテキストとして認識され、コピー・検索できるようになる確率は低い。一部を単語レベルの長さで認識しているパターンが多く、実用面ではもう一歩というところ。それでも単なる画像として保存するよりは、わずかでもテキスト検索できるファイルとして保存できた方が後々便利なことは間違いないだろう。

 なお、4月3日現在はiOS版のみが正式リリースされており、Android版はプレビューバージョンとして公開されている(プレビューバージョンへのリンク)。開発に協力する形であればダウンロードできるので、ぜひ試してみよう。

このような大きな文字も、小さな文字もきちんと認識され、コピーできる
PCからアクセス。全てが正確に認識されるとまではいかないが、手書きでも一部の文字については検索も行えた

日沼諭史