てっぱんアプリ!

トヨタのカーナビが完全無料!オフラインもサポートする「TCスマホナビ」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: TCスマホナビ
開発者: TOYOTA MEDIA SERVICE
価格: 無料
対応OS: iOS 6.0 以降、Android 2.3.3 以上
カテゴリ: ナビ
ダウンロード: iOS Android

 最近、専用車載機に迫る機能を実現したスマートフォンのカーナビアプリが続々と登場している。また無料で利用できるものも増え、ほとんどコストをかけずに快適にドライブを楽しめるようになってきた。そんななか新たにリリースされた無料カーナビアプリが、「TCスマホナビ」だ。

オフラインモードにも対応する無料の「TCスマホナビ」

トヨタ車ユーザー以外も使える3D表示対応カーナビ

 「TCスマホナビ」は、クルマメーカーであるトヨタが独自に収集した交通情報「Tプローブ交通情報」などを利用可能なカーナビアプリ。これまで「T-Connect」アプリとして提供していたものを、機能拡充したうえで制限のない無料アプリとしてリニューアルしたものになる。トヨタ車ユーザー以外も使用可能だ。

 「Tプローブ交通情報」によって、他のユーザーの実走行データから得られたリアルタイムの交通情報を参考に、混雑を避けるルートを案内。スマートフォンの高解像度画面に最適化された2Dおよび3D表示可能な高精細グラフィックの地図では、駐車場の満空情報やコンビニ、オービス、災害時避難場所などの位置を参照しながらドライブすることもできる。

渋滞や規制の状況など、リアルタイムの交通情報が地図に反映される
地図は2Dおよび3D表示に対応。その他、方向指示を大きく表示するターンバイターンモードも用意している

オフラインモード、徒歩ルートの案内にも対応

 一度利用したルートのデータはスマートフォン内に一時保存され、電波圏外になった時でも地図表示できるオフラインモードにも対応。交通情報の利用やオフラインナビの機能を有料としているカーナビアプリもあるなか、これらを全て無料で提供しているのは貴重な存在だ。

 推奨、一般道路優先、高速道路使用などのルート選択、先々の案内ポイントをテキストで確認できる行程ガイドの表示、車両の大きさに応じたルート案内や、高速道路のETC通行料金の目安表示(割引料金には対応しない)も可能。車両だけでなく徒歩でのルートも案内してくれる。

目的地の検索では、最大6つの場所をお気に入りとして登録しておける
推奨以外にも一般道路優先、高速道路使用、距離優先などのルートを選択できる
経由地の設定も可能
行程ガイドで案内ポイントを確認できる
ナビ画面内にETC通行料金を表示
徒歩用のルートを選ぶこともできる

注目は地図の精細さと操作性の高さ

 実際に高速道路を含む往復200km以上のクルマ移動で使用してみたところでは、地図画面のスクロールと拡大・縮小のスムーズさ、停止時における進行方向や位置の維持安定性の高さが光る。トンネル内などGPS電波を取得できない場面では追従しないが、トンネルを抜けた直後のGPS電波取得と現在地復帰は高速。高精細な地図は視認性が高く、特に詳細な市街地図では建物の位置と形状をかなり正確に再現するため、目的地に到着後、徒歩で行きたい場所を確認する際にも便利だ。

 その一方で、拡大・縮小操作をしたいだけなのに現在地表示(追従)がオフになりがちだったり、音声ガイドが必要最小限に絞られているせいか頻繁にはないため、右左折などのタイミングが図りづらい時もある。他のユーザーの実走行データなどから得られた「通れた道マップ」機能は、災害時などに頼りになりそうではあるものの、ナビ画面ではなくアプリ内ブラウザで独立した地図として表示され、レスポンスがやや鈍いこともあって、使い勝手良く利用するのは難しいかもしれない。

 とはいえ、リアルタイムの渋滞・規制を反映したルート案内や混雑状況の地図表示ができ、オフラインモードを誰でも無料で使えるのは、カーナビアプリとしては大きなアドバンテージ。車載カーナビの買い替えを検討している人はもちろんのこと、災害時対策用のナビアプリを探している人も試してみてはいかがだろうか。

地図だけでなく方面表示も高精細
広域表示
詳細表示。建物の位置、形状はかなり正確で、徒歩の時にも参考になる
「通れた道」マップはアプリ内ブラウザでの表示。レスポンスがあまり良くなく、使い勝手の面ではあと一歩か