スタパ齋藤の「スタパブログ」

 毎年この時期になると思い出すのが「タバコをやめたこと」。タバコの煙が漂わない、冬の冷たく澄んだ空気、みたいなイメージが脱煙と結び付いているようです。

 ワタクシの場合、2009年の終わり頃から電子タバコを使い始め、その流れでホンモノのタバコの節煙効果を実感しました。「コレはイイ!」と思い、海外から本格的な電子タバコを個人輸入して使い始めたら、ホンモノのタバコを吸わなくなりつつ、そのうち電子タバコも要らなくなっちゃったという流れ。

 なお、電子タバコ関連のエントリはコチラ。電子タバコにハマっていたときにはイロイロと記事など情報を発信しましたけど、現在でも検索すると読めるようです。ただ、もう5年くらい前の情報なので、モノ情報としてはわりと陳腐化しております。

 結局、2010年の1月に電子タバコのみ使うようになり、その3カ月後には電子タバコも使わなくなり、完全に「脱煙」しました。その頃は「最近電子タバコ吸ってないけど、またそのうち吸うかも」くらいに考えておりましたが、当時の電子タバコはメンテナンス等々がけっこー面倒。その手間もあって、再度電子タバコを使うことはありませんでした。最近の電子タバコのメンテナンス性はどうなんでしょうな。

 ホンモノのタバコを吸わなくなり、現在でまる5年。そろそろタバコを吸っていた頃の体調や環境を忘れているので、「タバコをやめて何が変わったか?」と訊かれても「よくわかりません」という感じ。喫煙具を携帯する必要がなくなった、服や部屋がタバコ臭くならなくなった、タバコの灰で机上などが汚れることがなくなった、というあたりは脱煙当時の「あ~良かったぁ♪」的なメリットでしたが、現在はごく普通のことになりました。

 ただ、喫煙する人と一緒に行動していて、「ああ……タイヘンなんだな」と思うことはよくあります。たとえば、一日中クルマでロケ撮影をしているとき。

 最近のレンタカーとかメーカーの貸出車とかはフツーに「喫煙禁止」です。また、パーキングエリアとか駐車場に立ち寄っても、喫煙可能な場所が限られており、しかもけっこー遠くに設置されていたりします。吸いたい人は、移動中は吸えないし、吸える場所があっても遠かったりして、我慢と不便を強いられている感じです。

 元喫煙者としては、現在の肩身が狭い喫煙者に対して「ちょっとかわいそう」とか思ったりします。嫌煙家の声も大きくなっている感じですし。まあ時代の流れなんでしょうか。

 とか言いつつも、我ながら「そうなんだ~こうなるんだ~」という若干の驚きを伴う「自分の変化」があったりします。というのは、現在のワタクシは、タバコの煙のニオイが物凄~く嫌いになっちゃったんです。同時に、タバコの煙のニオイの感知力がヒッジョーに高まっちゃったようです。前を歩く人が喫煙者かどうかすぐわかりますし、川の対岸から流れてくるタバコの煙のニオイに気づいたりもします。そのニオイを単純に「臭っさ~」と思います。また、自分も以前はそういうニオイを漂わせていたと思うと、「あ~ホント周囲にご迷惑をおかけしてスミマセンでした」と思ったりします。

 でも、このコト、以前は誰にも言っていませんでした。「元喫煙者なのに脱煙した途端にタバコのニオイを敵視するのは、いくらなんでも……」的な気分だったからだと思います。

 ところが、周囲で脱煙した何人かにコッソリ訊いてみると、非常に高い確率で「でしょ! 私もタバコ止めてからタバコの煙がイヤですし、敏感にもなりました」的に返答します。中には「そうでもないですね~」的に返す人もいますが、なんか脱煙するとタバコの煙に対して敏感&嫌いになりがちみたいですな。

 ただ、不思議なことに、タバコの煙のニオイについて「たま~に良い香りだと思う」ことがあります。たとえば以前、初夏に渓流へフライフィッシングをしに行ったんですが、木陰で休憩していたら、少し離れた場所で休憩してタバコの煙をくゆらせている釣り人がいました。その煙のニオイを感じたんですが、「ああこういうときに、のんびりと一服するのは風情があっていいなあ」などと思いつつ、そのタバコの煙のニオイを「香ばしくて良い」と感じました。

 そういう感じ方って、状況や気分によって一変するのかも、ですね。余談ですが、タバコの葉っぱの香りは、現在でもけっこー好きだったりします。あと若干謎ですが、クルマやバイクの排気ガスの香りもわりと好きです。

2010年3月、電子タバコを使っていた頃の拙宅仕事場机上です。左手前に電子タバコやリキッドが見えます。画面上にも電子タバコ関連の文字が。電子タバコ大好き状態ですな。
すっかり脱煙した2014年、渓流にて。こういう場所で希に感じるタバコの煙の香りは、なんというか、のどかでノンビリした雰囲気が出て「いい香り♪」と感じたりもします。
うかちゃんは猫だし煙のニオイ全般が嫌いです。ぼぼぼ、ぼくも猫だから煙とか嫌いだけどお魚の燻製のニオイは好きかもしれないので嗅がせてくニャさい。ニャ。ニャ。的な。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。